筋トレメニューの組み立て方

投稿者 : 本橋 直人

補助種目の取り入れ方 AthleteBody.jp

適切に筋力トレーニングを行うことで、筋力をつけ、筋肉を増やして体形を良くし、そして健康に対するさまざまな恩恵を得ることができます。
良い効果が多くある筋力トレーニングですが、どのトレーニング種目を選択して、どんなトレーニング内容にすればいいのかはトレーニング経験の長短にかかわらず頭を悩ませるところです。

今回はトレーニング種目をどうやって選択してトレーニングプログラムを組み立てていけばいいのか、その考え方をトレーニング経験のレベルごとに見ていきましょう。

トレーニング初心者が知っておきたいこと

トレーニング初心者は、トレーニング種目選びとプログラム作りに悩む前に知っておいてほしいことがあります。まずは筋力トレーニングに関する基本的な考え方と、この記事に出てくる用語について確認していきましょう。

挙上重量の前にフォーム習得

筋力トレーニングを始めると、とにかくどれだけ大きな重量を挙げられるかに挑戦したくなったり、目につく種目をなんでも試してみたくなったりする人が多いと思います。
しかし、まずは各トレーニング種目のフォームを身体で覚えることが必要です。意識しなくても身体が自然と決まった動きをしてくれる状態を作るのが最初のステップです。これができると、大きな負荷を掛けてもフォームが乱れにくくなり、安全かつ効果的に身体を鍛えることができるようになります。
逆に、適切なフォームが身についていないと、身体の動きが安定しないので、大きな負荷を掛けると意図しない場所に負担が掛かって、狙ったトレーニング効果を得られないだけでなく、ケガの原因にもなります。
初めての種目をたくさん取り入れると、それだけ身体に新しく覚えさせる動きが増えるので、各種目のフォーム習得は進みにくくなってしまいます。
まずは、できるだけ少ない種目数に絞って、フォームを身体で覚えることから始めましょう。

こなせるトレーニング量(ワークキャパシティ)

トレーニングを続けていくと、筋力や筋肉量が上がるほか、こなせるトレーニング量が伸びていきます。ワークキャパシティという言葉がよく使われます。
例えば、トレーニングを始めて間もない内は、バーベルスクワットを5回×3セットでフラフラになっていたところが、数ヶ月後には10回×5セット行っても平気になっていたりするようなことを言います。
基本的にトレーニング量が増えれば、トレーニング効果も伸びるので、ワークキャパシティが上がるのは良いことです。
ただ、トレーニングを始めてすぐの場合、上でお話したようにフォームを身体で覚えるための練習が必要です。しかし、こなせるトレーニング量が少ないということは、しっかり集中力を持ってフォーム練習できる量も少ないということになるので、はじめは自分にとって本当に重要なトレーニング種目を絞って習得していくことをオススメします。

伸び代が大きい ≒ 伸びやすい

筋力トレーニングをすれば、どこまででも筋肉を強く大きくできるわけではなく、誰でも生まれ持った適応の限界があります。トレーニングを始めてすぐの段階では、自分の限界までの伸び代がたっぷりある状態です。そして、伸び代が大きいと、少ないトレーニング量でも効果を得やすくなります。
つまり、トレーニングを始めてすぐの段階で、たくさんのトレーニング量をこなせないことや、多くの種目を取り入れられないことを嘆く必要はなく、少ない種目数でも、確実に動きを身体で覚えて続けるだけで、筋力、筋肉量、ワークキャパシティを伸ばしていくことができます。

AthleteBody.jp 筋力トレーニングの効果

このグラフは、このサイトでも紹介しているMark Rippetoeが筋力トレーニングのプログラム作りについて書いた著書「Practical Programing for Strength Training」の中に紹介されているものをカンタンに再現したものです。
トレーニングを続けるにつれて、筋力が上がり、複雑なプログラムが必要になるということを表しています。そして、トレーニングを始めて間もない頃には、伸び代がたくさんあり、シンプルなトレーニングでどんどん効果を得られるということも見て取れると思います。

メイン種目と補助種目

ここまでは、トレーニングを始めて間もない内に、なんでもかんでも挑戦するという方法は、トレーニング効果を得たり、トレーニーとして前進するには非効率になるというお話をしました。
個人のトレーニング経験や目的によって、効果的なトレーニングというのは変わってきます。個人のニーズに合わせてトレーニング種目を選び、プログラムとして組み立てていくことが重要になりますが、ここではよく「メイン種目」と「補助種目」と分ける考え方が使われます。

メイン種目とは?

「筋力を上げたい」や「筋肉を増やしたい」といったトレーニング目的を達成するのに最も重要で、1日のトレーニングや長期的なプログラム全体の中心に置くトレーニング種目です。ほとんどの場面でコンパウンド種目が選択されます。

コンパウンド種目とは、例えばスクワットのように、複数の関節を一度に動かすトレーニング種目のことです。コンパウンド種目では大きい筋肉が動員されるので、高重量を扱えるものが多く、全身を効率良く鍛えることができます。

補助種目とは?

メイン種目だけでは十分なトレーニング量を得られない場合や、より高いトレーニング効果を求める場合に、補完的に加えていく種目です。目的によって、他と比べて筋肉量が少ない部位や、部分的に筋力を強化したい場面で使われます。コンパウンド種目の他にアイソレーション種目が補助種目として使われる場面がたくさん出てきます。

アイソレーション種目とは、例えばダンベルカールのように、ひとつの関節を動かすトレーニング種目のことです。一度に動員できる筋肉は少なくなる傾向にあり、高重量を扱えないこともありますが、その分全身に大きな負担を掛けることなく特定の部位に特化したトレーニングがしやすくなります。

アイソレーション種目か?コンパウンド種目か?

コンパウンド種目かアイソレーション種目かの区別が難しいトレーニング種目があります。

例えば、ヒップスラストはお尻を鍛える種目で、股関節を動かすアイソレーション種目に分類されることがあります。しかし、実際には股関節以外にもヒザの動きがわずかに入りますので、アイソレーション種目の本来の意味からは外れてしまいます。

もうひとつ例として、ルーマニアンデッドリフト(RDL)が挙げられます。RDLはヒザをほとんど伸ばしたまま股関節だけを動かすデッドリフトで、この種目もアイソレーション種目に分類されることがあります。
しかし、RDLでは使われる筋肉が大きく、ダンベルカールのように小さい筋肉に特化して鍛えるアイソレーション種目のイメージとズレるので、この分類がピンと来ないこともあるようです。さらにこの種目を厳密に見てみると、実際には背骨の動きが含まれていて、やっぱりアイソレーション種目ではなくてコンパウンド種目なのではと言われることもあります。なんだかややこしいですね。

トレーニング種目を正確に分類できることが大事なのではなく、メイン種目と補助種目を区別しながらトレーニング種目を選択して、プログラムを組めるようになるというのがこの記事で押さえてほしいポイントです。ぜひ、このことを頭の片隅に置きながら読み進めてください。

メイン種目の選び方

基本的にトレーニング経験のレベルを問わず、複数の関節を動かし大きな筋肉を鍛えるコンパウンド種目をメイン種目とすることをオススメします。この記事では、大きく4種類の動作パターンに分けて考えます。

スクワット系

ヒザと股関節を動かす動作で、主に大腿四頭筋とお尻の筋肉が鍛えられます。

ヒップヒンジ系

股関節を動かす動作で、主にハムストリング、お尻の筋肉、脊柱起立筋といった身体の裏側の筋肉が鍛えられます。

 

プッシュ&プレス系

押す動作で、さらに水平方向と垂直方向に分けられます。主に上腕三頭筋、三角筋、大胸筋が鍛えられます。

プル&ロウ系

引く動作で、さらに水平方向と垂直方向に分けられます。主に上背部の筋肉群と、上腕二頭筋など腕を曲げる筋肉群が鍛えられます。


各動作パターンに当てはまるトレーニング種目は他にもたくさんありますが、フォーム習得の難易度や、得られるトレーニング効果のバランスを考えて、ここではAthleteBody.jpのオススメ種目に絞っています。

初心者のトレーニング種目選び

コンパウンド種目を段階的に

トレーニングを始めて間もない人には、AthleteBody.jpでは、バーベルを使ったBIG3をオススメすることが多いです。BIG3のみを行う場合、スタート時点では、上記の「プル&ロウ」の種目は入らないことになります。

選んだメイン種目のフォームを習得し、扱える重量が少しずつ伸び、筋力トレーニングにも慣れてきたならば、さらに他のコンパウンド種目を追加するのもいいでしょう。追加するトレーニング種目もあれこれと違うものに手を出すのではなく、重要な種目だけに絞ります。

どのトレーニング種目を選択するかは、筋力トレーニングを行う施設の環境、個人の最終的な目的、身体的特徴、トレーニングの嗜好などによって変わりますが、筋力トレーニング初心者であれば、どのようなトレーニングプログラムでも与えられた刺激に身体は良好に反応し、筋力や筋肉量が獲得できます。

一方で、この時期は基本的なトレーニング種目のフォームが身についておらず、ワークキャパシティも多くはありません。したがって、少ない種目数で全身を鍛えられるように、大きい筋肉を鍛えるコンパウンド種目を中心とした、できるだけシンプルなプログラム構成にするのがポイントです。

小さな筋肉は鍛えなくてもいいのか?

ここまで述べてきたようなコンパウンド種目に集中したトレーニング内容では、腕や腹筋など、比較的小さな筋肉を直接鍛えるアイソレーション種目がないので、「気になる部位なのに全く鍛えないのは気が引ける。」と不安になる人もいると思いますが、ご安心下さい。コンパウンド種目に集中することで小さな筋肉も間接的に鍛えられます。

例えばこの研究では、筋力トレーニングを普段行っていない被験者を2つのグループに分け、片方のグループでは上半身のコンパウンド種目(ラットプルダウンとベンチプレス)だけを、もう片方のグループでは腕の種目(ヒジを曲げる・伸ばすトレーニング種目)を追加して、週2回の筋力トレーニングを10週間行ってもらいました。
10週間で両グループともに腕周りが太くなり、ヒジの曲げ伸ばしの筋力が強くなっていましたが、グループの間にはその変化量に目立った差は見られませんでした。

AthleteBody.jp 補助種目の効果 トレーニング未経験者

これは10週間だけの研究ですので、長期になるとグループ間の差が開いていく可能性は十分考えられますが、コンパウンド種目をキッチリと行っていれば、腕は太く、そして強くなることが理解できます。また、腹筋やその他の小さい筋肉についても同様のことが言えそうです。
アイソレーション種目を取り入れてはいけないわけではありませんが、トレーニングを始めて間もない内は新しく覚えることがたくさんあります。ワークキャパシティの少ない時期に効率よく身体の使い方を覚えて全身の筋肉を鍛えるのに、コンパウンド種目に集中するという考え方は重要なポイントになります。

初心者のトレーニング種目選びのポイント

  • はじめは基本動作が含まれ、かつ大きな筋肉が鍛えられるコンパウンド種目をメイン種目として、少ない種目数のできるだけ単純なプログラムをオススメします。
  • 基本的な動作を「スクワット」「ヒップヒンジ」「プッシュ&プレス」「プル&ロウ」という4つのパターンに分けて考えます。各動作パターンからコンパウンド種目を1つずつ選ぶことで全身の筋肉が鍛えられます。
  • コンパウンド種目を行うことで、腕などの小さな筋肉も鍛えられます。ワークキャパシティが少ない期間に、効率よく身体の使い方を覚えて全身の筋肉を鍛えるには、コンパウンド種目に集中してしまうことが得策かもしれません。

中級者からのトレーニング種目選び

中級者以上のトレーニーは、初心者の頃と比べ伸び代が少なくなり、筋力と筋肉量の獲得スピードが少しずつ遅くなっていきます。
これはトレーニーとしてのレベルが上がるほど明らかになり、少しずつでも継続して筋力トレーニングの効果を出していくには工夫が必要になってきます。
新しいトレーニング種目を取り入れたり、回数設定を変えたり、全体でのトレーニング量を増やしたりと、いろいろな方法がありますが、中級者以降では、初心者以上に個人の目的に特化したトレーニングプログラムを組み立てることが重要になってきます。

ここから一般によくある目的に合わせて、トレーニング種目をどう選んでいけば良いか考えていきたいと思います。脚のトレーニングに関する研究を紹介していきますので、下半身の主な筋肉の名称をサッと押さえておきましょう。

AthleteBody.jp 下半身の主な筋肉の名称

シナリオ1. 一般的な体形改善:コンパウンド種目を中心に補助種目を取り入れる

一般的な体形改善が目的の場合、ボディビルダーのような完璧な筋肉づくりを目指すわけではないので、アイソレーション種目で筋肉を細かく鍛え分ける意味はあまり大きくありません。補助種目にはコンパウンド種目を中心に選ぶ方がメリットがあるケースが多くなります。

  • コンパウンド種目は小さな筋肉を同時に鍛えるので、アイソレーション種目を加えることなく各筋肉群のトレーニング量を効率よく増やせます。
  • トレーニングに掛かる時間の節約につながるので、忙しい仕事の合間を縫ってジムに通う趣味トレーニーにも続けやすくなります。
  • 複数のコンパウンド種目を補助種目に入れることで、筋肉をよりバランスよく鍛えられる可能性があります。

最後にあげた点の例として、この研究を見ていきましょう。被験者をスクワットだけを行うグループと、スクワットにレッグプレス、デッドリフト、ランジを加えて行うグループに分け、12週間トレーニングを行って大腿四頭筋の筋肉量の増え幅を比較しました。図4のグラフが、大腿四頭筋全体での筋肥大の比較です。

AthleteBody.jp 大腿四頭筋 筋肥大

両グループともに、全体でのトレーニング量が揃えられており、大腿四頭筋全体で見ると同程度の筋肥大が得られました。
しかし、大腿四頭筋のどこがどれだけ太くなったかの内訳を見ていくと、スクワットだけのグループは大腿四頭筋のうち内側広筋と大腿直筋の伸び幅が顕著に小さかったのに対して、スクワットにレッグプレス、デッドリフト、ランジを加えて行ったグループは、特定の部位への偏りが減り、よりバランスよく発達していました。

AthleteBody.jp 大腿四頭筋各部の筋断面積の変化

同じ筋肉でもコンパウンド種目をいくつか取り入れることで、バランスよく鍛えるのに効果がありそうなのが分かります。
以上から、一般的な体形改善では、コンパウンド種目を中心に補助種目として取り入れることで偏りの少ない身体づくりができると言えそうです。

シナリオ2. 高いレベルの身体づくり:アイソレーション種目を活かす

ボディビルやフィジーク競技に出場する場合や、ボディビルダーと同じような身体を目指す場合には、細かな筋肉の発達具合や、身体全体でのバランスを追及することがトレーニングの目的になります。より高い完成度を求めると、補助種目にコンパウンド種目を加えるだけでなく、どうしてもコンパウンド種目だけではカバーしきれない部位を鍛えるアイソレーション種目の選択が視野に入ってきます。

脚のトレーニングのメイン種目にスクワットが選ばれることがよくあります。スクワットは「トレーニングの王様」と呼ばれ、これだけで脚の筋肉はすべて鍛えられるとまで言われることがありますが、実際にはスクワットだけで完璧な脚をつくり上げることは難しいようです。

スクワットでは、ヒザを伸ばす大腿四頭筋が強く働きますが、図5のグラフでは、他の部位と比べて大腿直筋の筋肥大が小さいことが見られました。このことから、完璧な大腿四頭筋をつくりたい場合は、スクワットの実施だけでは不十分である可能性が考えられます。
一方で、大腿四頭筋のアイソレーション種目であるレッグエクステンションは、この大腿直筋が非常に強く働くことが見られます

AthleteBody.jp 大腿四頭筋 レッグエクステンション 筋肥大

完璧な大腿四頭筋を目指す為に、スクワットをメイン種目としたトレーニングにレッグエクステンションを補助種目として加えるのは悪くないかもしれません。

次はハムストリングに注目してみましょう。太ももの後面の筋肉群です。
パラレルスクワット、フルスクワット、フロントスクワットでの筋活動を比較した研究がありますが、スクワットのスタイルを問わず、ハムストリングは弱い活動しか見られていません。

AthleteBody.jp スクワット 筋活動比較

つまり、ハムストリングを徹底的に鍛えるには、スクワットとは別にハムストリングに特化したトレーニング種目を加えた方が良さそうなのが分かります。

ただ、ひとくちにハムストリングを鍛えると言っても、全てのトレーニング種目で同じように鍛えられるわけではなさそうです。例えば、レッグカールとRDLを見てみましょう。この2種目でのハムストリングの筋活動を調べたところ、2つの種目はお尻に近い位置のハムストリングを同じくらい使っているのに対し、レッグカールの方がRDLよりもヒザに近い方のハムストリングを強く使っているのが見られました。

AthleteBody.jp レッグカール vs RDL比較

つまり、同じハムストリングを鍛えるトレーニング種目だとしても、発達させたい部位によっては種目の使い分けができる可能性も考えられるのです。

高いレベルの身体づくりの為にアイソレーション種目を加えていく利点が見えてきたと思います。これまで脚のトレーニングを例に見てきましたが、他の部位にも同じことが言えます。例えば、腹筋の割れを強調したい場合には、腹直筋の筋肥大に特化したアイソレーション種目が必要となるかもしれません。

まとめると、ボディビルやフィジークの競技参加などを目的とした高いレベルの身体づくりでは、コンパウンド種目中心のプログラムにアイソレーション種目を取り入れることで、コンパウンド種目だけではカバーしきれない部位を鍛えるのに有効だと言えそうです。

シナリオ3. 挙上重量アップ:弱点に合わせた補助種目を取り入れる

特定のトレーニング種目の挙上重量を伸ばしたい場合には、伸ばしたい種目を徹底的にやり込むことが重要です。各種目での身体の使い方や力の出し方が上達することで、挙上重量を伸ばすことができます。例えば、パワーリフティング3種目を伸ばしていく為には、スクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目をとにかくメイン種目として練習をやり込みます。

それに加え、メイン種目の弱点強化を狙った補助種目を取り入れることがあります。こういったトレーニング種目の選択は、多くのパワーリフティングやウェイトリフティングのコーチや競技者に実践されています。

例えば、デッドリフトでは背中のほぼすべての筋肉が動員されますが、デッドリフトではアイソレメトリックな使われ方しかしない筋肉が多くあります。さらにデッドリフトでバーベルを下ろしていく局面は筋肉を使ってコントロールすることなく下ろしてしまうことがよくあります。そのため、広背筋や肩甲骨の内転に使われる背中の筋肉へのトレーニング刺激の程度には疑問の余地が残ります。そこでパワーリフターはデッドリフトの挙上テクニックを磨くとともに、背中の筋肉を鍛えるための補助種目を別に行います。

しかし、補助種目の取り入れ方を工夫することで、メイン種目の挙上重量を伸ばす効果については、十分に研究が行われておらず、現時点では科学的に裏づけがあるとは言いがたいです。
ただし、効果がないというわけではありません。アイソレーション種目のように、小さな筋肉に特化して筋肥大を狙うようなトレーニングが、BIG3のような大きな重量を扱う種目の挙上重量を伸ばすのにつながるまでには、それなりの時間が必要になるので、一般的なトレーニング研究の期間では検証し切れていないというのが現状のようです。ここは、今後の研究に注目したいところです。

補助種目のいろいろ

補助種目としてプログラムに加えられる選択肢はたくさんあります。よく使われる定番種目を部位ごとにサッとご紹介します。

胸の補助種目

ダンベルフライマシンフライ

上腕三頭筋の補助種目

スカルクラッシャーケーブルプレスダウン
フレンチプレス

上腕二頭筋の補助種目

バーベルカールインクラインカール
ハンマーカール

肩の補助種目

フェイスプルサイドレイズ
ダンベルリアレイズマシンリアレイズ

背中の補助種目

ワンハンドロウペンドレイロウ
ダンベルプルオーバーバックエクステンション

下半身の補助種目

ヒップスラストランジ
スプリットスクワットブルガリアンスプリットスクワット
レッグエクステンションレッグカール
ダンベルカーフレイズカーフプレス(レッグプレスマシン)
ケトルベルスイング

中級者からのトレーニング種目選びのポイント

  • トレーニングの目的に合ったプログラム作りが重要で、トレーニング種目も目的を考慮して選択します。
  • 一般的な体形改善にはコンパウンド種目を中心に補助種目を選びます。
  • ボディビルなどの競技参加を視野に入れた高いレベルの身体づくりでは、コンパウンド種目でカバーできない筋肉を鍛える為に、アイソレーション種目を追加した方がいい場面が出てきます。
  • トレーニングの挙上重量アップが目的の時、現時点での科学的根拠は乏しいものの、メイン種目の弱点強化を狙った補助種目を取り入れることがあります。

おわりに

トレーニング内容を決める際、トレーニング種目の選択には頭を悩ませるところです。種目の選択には、トレーニング経験のレベルを考慮していく必要があります。

筋力トレーニング初心者であれば、基本的な動作パターンである「スクワット」「ヒップヒンジ」「プッシュ&プレス」「プル&ロウ」を含むコンパウンド種目に絞って選択します。可能な限り少ない種目数で、単純なトレーニング内容にします。少し慣れてきたら、他のコンパウンド種目を追加していきます。ここで覚える内容が中級者以上へとステップアップした際にもトレーニングを組み立てる土台になってくれます。

中級者からはトレーニングの目的に合わせたトレーニング種目の選択がより重要になってきます。メイン種目と補助種目ともに、目的に合わせた種目を取り入れていきます。目的次第では、コンパウンド種目だけではなくアイソレーション種目も選択肢に入ってきます。

トレーニング経験のレベルと目的ごとに押さえるポイントが分かれば、トレーニング種目を選択するヒントになると思います。ぜひご自分に合ったトレーニングプログラムを組み立てていきましょう!

*****

この記事を英語に訳して英語版姉妹サイトRippedBody.comに掲載しました。この記事では紹介しなかった他の英語情報ソースへのリンクなど、少しだけ加筆しています。
英語版を読んだ研究者やコーチからコメントをいただいたので日本語に訳して紹介しています▽

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カナダ・バンクーバーで活動中のパーソナルトレーナー&指圧セラピストです。科学的根拠に基づくフィットネス指導をモットーとし、筋力トレーニング・栄養指導・コンディショニング指導の三本柱を軸に、パーソナルトレーニング指導をしています。
AthleteBody.jpでは、日本語としてはなかなか入ってきづらい英語圏の最新フィットネス情報のうち、皆様のフィットネスライフに特に役立つものを厳選して発信していきます!よろしくお願い致します!
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