グルタミンは筋肉に効かない

投稿者 : Examine.com

Tablet with the chemical formula of Glutamine . Amino acids.今日は、新たな「ゲスト投稿者」としてExamine.comというウェブサイトを紹介します。
Examine.comはいち個人ではなく、数多くの専門家が集まり、あらゆるサプリメントに関するエビデンスを集め、使えるサプリメント、使えないサプリメント、摂取方法などを網羅した巨大なデータベースを作っています。
アンディが創設者のひとりと知り合いで翻訳記事を掲載できることになりました。
基本的にサプリメントにはヤル気のないAthleteBody.jpですが、興味を持つ人は絶えませんし、「効かない、要らない」という情報が役に立つ人もいると思うので、ときどきご紹介していこうと思います。今日は、「グルタミンは効かない」という話です。

:::::::::::::::::::: ここから本編 ::::::::::::::::::::

食品から摂れるたんぱく質には20種類のアミノ酸が含まれており、グルタミンはそのひとつです。グルタミンは準必須アミノ酸(病気や、身体的外傷などで筋肉の萎縮があるときには必須アミノ酸として扱われる)であり、単体でサプリメントとして販売されているほか、肉や卵などの食品に多く、ホエイプロテイン、カゼインプロテインにも非常に多く含まれています。

腸と免疫系はグルコースではなくグルタミンを主なエネルギー源としており、グルタミンはこれらの細胞の働きと密接に関係しています。

グルタミンはよく「マッスルビルダー」として宣伝されていますが、健康な人では筋肉の成長に効果があると証明されていません。
火傷や、筋肉に傷(ナイフの切り傷など)のような身体的外傷を負った人や、エイズのように筋肉が失われる病気を持つ人に限っては筋肉をつくるのを助ける効果が認められています。

ちょっと一歩下がって科学的研究というのがどんな風に進んでいくのか見てみましょう。何が重要かがわかりやすいように実際のプロセスを要約して説明します。
研究はよくラットを使って行われます。研究テーマによっては他のげっ歯類やミバエが使われることもあります。こういった動物を使った研究は、ヒトよりも費用がかからず、条件を揃えやすく、倫理的な問題も少ないうえ、サプリメントの効果を短期間で数世代にわたって観察できるといった利点があります。

動物実験とだいたい同じ段階で、動物の生体から取り出した細胞を使った生体外実験が行われます。例えばヒトの筋細胞など特定の細胞をシャーレに載せ、その細胞に直接サプリメントを加えて観察する方法がよく採られます。この手の研究は決して完全とは言えませんが、研究対象のサプリメントに関して細胞レベルでの細かな情報が得られ、全体像をつかむ大きな助けになります。

動物実験と生体外実験が十分に行われたあと、ヒトが実際にサプリメントを摂取してのテストが行われます。ここでようやくヒトの体内でサプリメントがどう働くかを観ることができます。ラットの実験や生体外実験では安定して良い効果が観られたサプリメントも、実際にヒトが摂取するとまったく効果がなかったということも珍しくありません。

このパターンの最たる例がグルタミンです。グルタミンは生体外実験では筋肉の成長に素晴らしい効果が確認されていましたが、健康な大人が実際に摂取してみると、すべて腸で使われ筋肉にはほとんど届けられないことが分かりました。細胞レベルでは良い結果が出て期待されたグルタミンですが、ヒトでのテストでは失敗に終わったわけです。

摂取方法

グルタミンは1回5g以上の量で摂取される傾向がありますが、血液中のアンモニア濃度上昇につながることから、多量の摂取は避けるように勧められています。これまでにアンモニア濃度上昇が確認された最小摂取量は体重1kgあたり0.75gです。

筋肉量を増やすということに関してグルタミンは効果がうすいことから、最適な摂取量も明確ではありません。腸の健康目的や、ベジタリアンのようにたんぱく質の少ない食生活でグルタミン不足を補う目的には上記の摂取量で十分です。

英語のサイト上では、実際にグルタミンに関する研究結果が列挙されています。

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あらゆるサプリメントに関して科学的研究結果を精査し、効果の有無、摂取方法などの情報を集めたデータベースをウェブサイト上に公開しています。
サプリメントに関して膨大な情報を持っていながら、サプリメントメーカーと一切関係を持たず、自社でサプリメント販売を行わず、寄付さえも受け付けないという姿勢を徹底しています。そうすることで情報の公平性が保たれ、一般ユーザーの強い味方であり、売上目当てのサプリメントメーカーには脅威になっています。
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