なんでも食べるダイエット

投稿者 : 八百 健吾

なんでも食べるダイエット AthleteBody.jp


このサイトで紹介する食事管理は毎日のカロリーと三大栄養素の摂取量を決めます。そのワクの中に納まれば、良い食べ物・悪い食べ物という区別は特にありません。つまり、食べ物選びの自由度がとても高いのが特徴です。

カロリー収支が大前提

どんな食べ物を摂るとしても、私たちの身体はカロリー収支がプラスになれば体重が増え、マイナスになると体重は減るようにできています。

カレーライス、ハンバーグ、ピザ、パスタ、ステーキ、トンカツ、うどん、牛丼、アイスクリームなどなど、どの食べ物もカロリーを摂るという意味では同じです。例えば、トンカツを食べても、全体でのカロリー収支がマイナスであれば太ることはありません。つまり、「なにを食べるか」ではなく、「どれだけ食べるか」がポイントになります。

しかし、世の中には、食べ物の選択肢を限定する食事方法もたくさんあります。一般的によくある方法を紹介して、どういうことか考えてみたいと思います。

食べ物えらびにルールを作ると…?

特定の食品を食べる場合

きゅうりダイエット、こんにゃくダイエット、りんごダイエットなどなど、特定の食べ物を中心にしたダイエット法がたくさんあります。低カロリーの食べ物を使って、1日3食のうち1回をその食べ物に置き換えたり、一定期間それだけを食べ続ける方法が勧められることが多いです。実際にどういう食べ物をえらぶかは方法によってさまざまで、スムージーやゼリーのようなダイエット食品を買うように勧める方法もあります。

こういった方法に共通するのは、「結果的に」カロリー制限をするということです。ざっくり言ってしまうと、減量が目的であれば、たいていの場合なんらかの効果が出ると思います。

例えば、いつもは以下のような朝ごはんを食べているとします。

図1 一般的な朝食例 AthleteBody.jp

  • 食パン5枚切り1枚 = 200kcal
  • 卵1個 = 80kcal
  • 牛乳200ml = 140kcal
  • ベーコン2枚 = 80kcal
  • 野菜サラダ = 50kcal
  • 合計 = 550kcal

例えば、これをきゅうり2本に置き換えるとこうなります。

図2 きゅうり置き換えダイエット AthleteBody.jp

  • きゅうり2本 = 60kcal

この場合は、「結果的に」カロリー摂取量が490kcal減ることになります。

普段の食事を低カロリー食品に置き換えることで摂取カロリーが落ちれば、やせるのは当然と言えば当然のこと。

特定の食品を食べない場合

「食べてはいけない食品」を決める方法もあります。白米をはじめ、炭水化物を食べない糖質制限ダイエットは典型例です。白米やパンのような主食以外から摂る炭水化物はOKとしたり、炭水化物以外はどれだけ食べても良いとする場合もあります。

例えば、図1の朝ごはんを例に、糖質制限をしたらどうなるでしょうか?

図3 一般的な糖質制限の朝食 AthleteBody.jp

  • 食パン5枚切り1枚 = 200kcal
  • 卵1個 = 80kcal
  • 牛乳200ml = 140kcal
  • ベーコン2枚 = 80kcal
  • 野菜サラダ = 50kcal
  • 合計 = 350kcal

パンを摂るのをやめると、「結果的に」カロリー摂取量が200kcal減ることになります。

しかし、主食以外はどれだけ食べても良いことにして、量を増やしたとすると、こんな感じになるかもしれません。

図4 一般的な糖質制限の食事 AthleteBody.jp

  • 食パン5枚切り1枚 = 200kcal
  • 2個 = 160kcal
  • 牛乳200ml = 140kcal
  • ベーコン4枚 = 160kcal
  • 野菜サラダ = 50kcal
  • 合計 = 510kcal

ベーコンとゆで卵を増やすとすると、カロリー摂取量の減り幅は40kcalにまで小さくなります。

食べ物えらびにルールを作る問題点

食事量を把握できていない

こういう特定の食品に的を絞ったダイエット法は、ルールに決めた食品を食べるか食べないかだけを考えれば良いので、分かりやすいのが良いと感じたり、手軽に始めやすいと感じる人もいると思います。

しかし、特定の食品を食べないといけないというルールや、特定の食品はいくら食べても良いというようなルールを頼りに食事内容を決めていると、実際にどれだけのカロリーや三大栄養素を摂れているかが分からなくなりがちです。

きゅうりの例のように低カロリー食品に置き換える場合には、全体での摂取カロリーが大きく減ることになる場合もあります。逆に、「炭水化物の多い白米やパンさえ食べなければ大丈夫」と考えていると、図4の例のようにせっかくパンを我慢したのに、カロリー摂取量はあまり変わらないという場合もあります。

栄養に偏りが出る

なにを食べるか、なにを避けるかによって摂れる栄養に偏りが出ます。

  • きゅうり置き換えダイエットの場合
    野菜は健康に良いイメージがあると思います。実際に野菜を食べることは大切ですが、野菜だけ食べていればいいということはありません。減量中に体脂肪だけでなく筋肉を落としてしまわないためには、筋肉の素になるたんぱく質を摂るのが重要です。しかし、卵や牛乳をきゅうりに置き換えてしまうとたんぱく質を摂れません。
  • 糖質制限の場合
    炭水化物は身体を動かすエネルギー源として使われます。あまり制限してしまうとエネルギー切れになって力が出なくなってしまうので、お仕事やスポーツで身体を動かす人には問題です。また、このサイトでは、体形改善のために筋力トレーニングをオススメしています。減量中には筋肉を維持するのにとても効果が高いのですが、炭水化物を制限し過ぎると、ここでも力が出なくなってしまいます。

他にも、食物繊維、ビタミン、ミネラルなど、毎日の食生活から摂るべき栄養素は多岐にわたります。いろいろな栄養素を十分に確保するのに最も良い方法は、バラエティ豊かな食事をすることです。

食生活が安定しない

特定の食品を摂ったり避けたりする方法の一番の問題は、食生活が不安定になることです。

きゅうりの置き換えダイエットをしばらく続ければ、ほとんどの人は体重が落ちるはずですが、その生活を長く続けられる人はほとんどいないはずで、続けるべきでもありません。しかし、「きゅうりを食べればヤセる」とだけ覚えても、置き換えダイエットを終えて元の食生活に戻ったら体重も体脂肪も戻っていきます。お腹まわりが気になったら、またきゅうり生活に戻るのか…?という疑問に行きつきます。

糖質制限でもよく似たことが起こります。白米をはじめ、炭水化物は私たちの生活に溶け込んでいます。「白いごはんが好き」という人は多いでしょう。その分、炭水化物を制限すると「結果的に」カロリー摂取量が落ちることになる人は多いですが、「お米は太る、避ければヤセる」とだけ覚えても、その後の生活に活かされません。

我慢できるギリギリまで好きな食べ物を避ける生活をして、我慢の限界が来て減量を諦めてしまったり、ドカ食いに走ってしまったりする方も少なくありません。思い直して減量を再開しても、糖質制限に戻るだけでは同じことを繰り返してしまうリスクは変わりません。

ここでは、きゅうりダイエットと糖質制限ダイエットを例に挙げてみましたが、特定の食品に焦点を当てたダイエット方法では少なからずよく似たことが起こりがちです。

食事量を決めると…?

冒頭に書いたように、このサイトでオススメする食事管理では、毎日のカロリーと三大栄養素の摂取量を決めることから始めます。つまり、食事量を決めるということです。

なんでも食べられる

毎日のカロリーと三大栄養素の目標量を摂れれば良いので、実際になにを食べるかは自由です。

実生活で使える知識が身につく

なにを食べると、どれだけカロリーや三大栄養素を摂れるかを知って、自分なりに組み合わせていく必要があります。

「そんなの見当もつかない…」と感じる方もいるかもしれません。はじめは少し覚えることがありますが、栄養学をみっちり勉強するようなことは必要ありません。体脂肪を落としたり、筋肉を付けたりするのに重要な部分にしぼって、自分の食生活に取り込むコツさえつかめれば、かなりシンプルにできます。

食生活がブレなくなる

カロリーと三大栄養素の摂取量を決めて、なにを食べるかは自由になるので、食べてはいけない物や、食べないといけない物に生活が縛られなくなります。

上の例を使ってお話したように、食べ物の種類を制限する方法では、「ルールを守るか?守らないか?」という捉え方になりがちです。テレビや雑誌を見ると、絶えず新しいルールが出てきます。これまでごく普通に身のまわりにあった食べ物が、突然マジックフード扱いされたり、逆にワルモノ扱いされたりします。

「体脂肪を落としたいけど、このルールは守れなかったから、次はあのルールを試してみようという」というようなアプローチだと、短期間はうまくいったとしても、ブレずに継続できる食習慣が身につきません。

自分にはどのくらいの食事量が必要なのかを知って、自分がおいしく食べられる物で目標の摂取量を摂るにはどう組み合わせれば良いかを知れば、減量中でも食生活の自由度が高くなります。知れば知るほど自由になれます。

結果的に、きゅうりを食べる日もあるかもしれません。同じだけのカロリーや炭水化物を摂るために白米を増やす選択肢もあるかもしれません。きゅうりを食べたとしても、ここでは「ルール」ではなく、「自分の選択」だという違いがあります。

「食べ物えらびのルール」をあれこれ試すよりも、「自分に必要な栄養量」を考えてみる方が幸せになれるはずです。

 

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八百 健吾

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語学分野で5年、フィットネス翻訳者として5年、英語に携わる仕事をして10年になります。英語で得られる情報はとても幅が広いです。言葉の置き換えではなく、多くの人にメッセージを届ける架け橋になるべく日夜あたまをひねっています。
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コメント

  1. 面白い記事ですね。
    GI値の高い食べ物は、血糖値が高くなりやすくて太る原因になるって言いますよね。白米と玄米なら、やっぱり玄米の方がダイエットに向いてるんですかね?
    よかったら教えてください。

    1. サトシさん

      こんにちは。

      GI値は確かに炭水化物の消化の速さを示しますが、あまり気にする必要はないと思います。
      GI値は完全に空腹の状態で、その食べ物を単体で食べたときの消化速度をピンポイントで表しています。
      実際の食事では炭水化物以外にもたんぱく質や脂肪、食物繊維などいろんな物を一緒に食べるので、すべてがゆっくり消化されていきます。
      ひとつの食品のGI値が高いか低いかは大きな問題ではなくなるんですね。

      例えば、白米と玄米のカロリーはほとんど変わりません。
      その他の微量栄養素に違いはありますが、これは他の食品でもまかなえます。
      玄米が好きで玄米を選ぶのはもちろん良いですが、GI値を気にして食べる物を決める必要はないと思います。カロリーや三大栄養素の方が重要度はずっと高いです。
      気にせず好きなもの食べましょう^^

      1. GI値って、あんまり気にしなくて良いんですねー。
        ていねいな説明ありがとうございます。

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