バランスボールやトレーニングマシーンなど、世の中には多種多様なフィットネス機器と情報があふれています。
普段まったく身体を動かすことの無い生活をしている人は、なんでも運動を始めるとなんらかの変化は感じられるので、いろいろなエクササイズが登場しそれぞれに一定のファンができるワケですが、筋力を上げて筋肉量を増やすという目的であれば、本当に効果的なものは限られています。
コンパウンド種目 – ビッグ3
コンパウンド種目とは、ウェイトトレーニングの中でも特に複数の関節と筋肉を動かす運動のことを言います。いろいろな種目がありますが、特に代表的なスクワット、ベンチプレス、デッドリフトはビッグ3と呼ばれています。
非常に基礎的な種目ですが、全身を効果的に鍛えることができるのが特長です。これまで数えきれない程たくさんの人がビッグ3で素晴らしい身体づくりに成功し、その効果は実証されています。
他にも、懸垂、ショルダープレス、ディップスなど効果的なコンパウンド種目があり、これらを個々のトレーニング経験などの条件に合わせて組み合わせると、限りなく理想に近いプログラム作りができます。
初心者の方は、いままでの人生に経験したことのないような筋力アップが期待できます。マシーンが中心でバーベルなどフリーウェイトを使ったトレーニングをしていなかったという人にも大きな効果があります。
アイソレーション種目の使い方
マシーンを使って特定の筋肉だけを鍛えるアイソレーション種目は、トレーニング歴の長いボディビルダーやスポーツ選手が、特に強化の必要な部位を鍛えるのには有効です。しかし、アイソレーション種目を組み合わせただけのプログラムでは、身体全体をバランスよく鍛えることができず、理想的な筋力アップが望めません。
これからトレーニングを始める方は、まずコンパウンド種目を覚えることから始めるのが近道です。
正しいフォーム
フリーウェイトでのトレーニングでは、正しいフォームを身に付けることが非常に大切です。フォームがいい加減であれば、十分にトレーニングの効果が出ないだけでなく、ケガの原因になることもあります。
初めての種目は重量や挙上回数よりも、まず体に正しいフォームを覚えさせることから始めるようにしましょう。
スクワットフォーム紹介
デッドリフトフォーム紹介
翻訳:Buckybeanさん
英語のビデオに日本語字幕を加えたものです。動画で見ると直感的に捉えやすいと思いますが、日本語ではフォームの重要ポイントを詳細に説明しているビデオがあまりありません。ビッグ3に関しては、パワーリフティング向けのフォーム紹介をしている本を見てみるのも参考になるかも知れません。
ジムでフォーム指導を受ける
ジムでバーベル種目のフォーム指導を受けられれば理想的ですが、自分のジムのトレーナーが信頼できるかすぐには分かりません。まず、そのトレーナーがフリーウェイトを勧めているかに注目しましょう。フォーム指導には豊富な経験が必要です。ジムのスタッフはマシーンの使い方を説明する方がカンタンなので、フリーウェイトを勧めないという事情があります。ジムに来る人みんなにマシーンばかり使わせているようでは、良いフォーム指導は期待できないでしょう。
ウォームアップ
やり方がよく分からなかったり、早くお気に入りの種目に入りたかったり、十分にウォームアップをせずにトレーニングを入る人が多くいます。
良いトレーニングをするにはウォームアップが非常に大切です。ケガのリスクを減らして、全力を出せるよう身体の準備を整えます。より大きな重量や回数を挙げられるようになり、トレーニング効果も高くなります。ケガが減ればトレーニングを休むことも少なくなり、結果として筋量を増やす近道になります。
ウォームアップの流れ
- ランニングマシーン
軽く汗をかく程度に走りましょう。
- 関節のウォームアップ運動
ひと通り関節を動かして温めましょう。参考ビデオ(0:25〜2:30の部分)
- ストレッチ
筋肉のハリを感じる部分には静的ストレッチ(5秒程度まで)やフォームローラーを使ってほぐすようにします。
- ウェイトを使ったウォームアップ
自分の扱える重量にもよりますが、ウェイトプレートを付けずバーベルのみなど、かなり軽い重量から始めましょう。数セットでMAXの80%くらいまで重量を上げて行きます。本番と同じように集中してすることが大切です。
ウォームアップで疲れてしまって本番セットに影響が出ない範囲で、身体が温まって、集中力が上がっているのを感じるようにして下さい。
ウォームアップの注意点
- 過度のストレッチは、筋肉がリラックスし過ぎてトレーニングで十分に力を出せなくなる原因にもなります。身体の調子に合わせて調節しましょう。
- ウォームアップに「何セットやればOK」というような明確なルールはありません。一般的にトレーニング経験の長い人は初心者よりも念入りなウォームアップが必要になります。自分の身体の調子に合わせて内容を調整するようにしましょう。
八百さん、
こんにちは。筋トレ迷走中のkiharaです(笑。
挙上重量についての質問です。
ベンチプレスが体重と同重量くらいで頭打ちになってきた感じがします。3ヶ月くらい停滞気味。せめて、1RMで体重の1.2倍くらい挙げたいな、というのが目標です。デッドは体重の2倍、スクワットは1.5倍くらいでしょうか。
よく、最大挙上重量の80%を8回、3セットと聞きます。
80%を3セットで取り組んだほうがいいのでしょうか?それとも、他の補助種目を増やしてみたり、セットの内容をスプリット・ルーティンなどに変える方が一般的に効果的なのでしょうか。
日常トレーニングにおいての挙上重量についてのアドバイスがあれば、お願いします。また目標の立て方がおかしければ、お気遣いなくご指摘をお願いしたいと思います。
もしや、80%、3セットもトレーニング・ダイエットありがちな迷信あるあるなのでしょうか!?(笑
ちなみに、体重は61KG、スクワットは75kgが2回、デッドが107kgが2回でした。
それでは失礼します。
Kiharaさん
こんにちはー!トレーニング試行錯誤されてるんですね。
8回3セットはよく使われる設定ですね。特別な意味はないですよ。
ウチではBIG3なんかは5回5セットを勧めることが多いですが、きっちりトレーニングできていればその回数設定自体に問題はないと思います。
筋力が伸びてくると記録を伸ばすのが難しくなって行きます。
Kiharaさんのここまでの経緯を詳しく知らないので何とも言えませんが、筋力アップのペースという意味で初心者ゾーンを抜けようとしているのかなと思います。
トレーニングと食事の組み合わせを考えてみるとどうでしょう??減量か増量かテーマを絞ると前進しやすくなるかなと思います。
ガンバってください^^
八百さん、
いつも、助けてもらってありがとうございます。
まさに、トレーニングとダイエットという暗い海の上で、行く先を照らしてくれる灯台のように感じます。って、ジョークのようですが、半分は本気で思ってます(笑)。
確かに、暗中模索でした。減量中、増量中という基準を明確に自覚しておくことを忘れてました。減量中には、筋肉をつけることはムリ、増量中に脂肪を絶対に付けないようにするのはムリ。
しっかり心に刻んでおかないとダメですね。
よく考えれば、ずっと減量中だったのですから、重量が増えないことは当然なことです。その中で、少しずつでも重量を増やせたことは頑張った証だと思います。
もう少しで減量期間も終わりそうなので、その後はしっかり栄養を取って、正しいフォームでムリせず重量を増やして行きたいと思います。
がんばりまーす!
ダンベルではだめですか?
ダンベルでどんな種目をするかによりますけど、ビッグ3ならバーベルの方が良いですね。
ビッグ3に限らず、高負荷のコンパウンド種目はダンベルでは難しいので、どちらか片方を選ぶならダンベルよりバーベルですね。
補助種目はダンベルが便利なことも多いですけど。
丁寧に返信ありがとうございます。ダンベル60キロセットを買ってしまいました。ダンベルでビック3をやってはだめですか?初心者ですが。60キロではだめですか?
自宅トレーニングなんですねー。ボクも基本は自宅でしてます。
ダメということはないですけど、スクワットとデッドリフトは圧倒的にバーベルの方がやりやすいと思います。
手持ちのダンベルと同じ径のバーベルシャフトを買い足せばプレートはそのまま使えるので、考えてみてはどうでしょう?
シャフトだけならワリと安くで買えると思います。
重量に関しては、Kyoujiさんの筋力にもよりますけど、スクワットとデッドリフトは60kgくらいはすぐできるようになると思います。
長く続けるなら、プレートも合わせて買い足せると良いですね。
どこまで揃えるかはモチベーションやスペースにもよりますけど、自宅トレの設備に関してはこのサイトが参考になるかも知れません。
サイト見ました!シャフトにもいろいろあるんですね。面倒な質問に付き合って頂いてありがとうございます。シャフト購入考えて見ます
デットリフトを行っている時に今はオーバーグリップで行っているのですが、オルタネイトグリップでやっていてもフォームがちゃんとしていれば効果は同じですか?
グリップは握力次第ですね。
オーバーハンドグリップで握力が厳しくなったらオルターネイトグリップに切り替えるのが良いと思います。オルターネイトグリップを使うときは、できるだけ均等に負荷が掛かるようにセットごとに左右を入れ替えてください。
コメント機能使ってくれてありがとうございます^^
ベンチプレスをやっていて前にスミスマシンで行っていたのですが、その時にフックを外す為に手首を返すのが今癖になってしまい、パワーラックでやっているときも5回×5セットでやっているのにあまり胸筋に効いていないような気がするのはやはり手首が寝てしまっているのでしょうか?
あと改善方法を教えていただきたいです
フォームは実際に見てみないと問題点がハッキリしにくいですが、基本的な注意点を書いておきます。
スミスマシンは使わず、普通のバーベルで慣れるようにしましょう。
手首の角度は重量が上がったときに手首を傷めないようにするのがポイントです。基本は手首を立てた状態で、前腕・手首・手の甲がだいたい一直線になるように握ります。
人によって手首の柔軟性は違うので、手首に違和感や痛みが出ないように角度を探ってみてください。
胸に効いているかは、まず胸を張っているかチェックすると良いと思います。ベンチの上で肩甲骨を寄せて寝転ぶようにすると自然と胸を張れると思います。
その状態でバーをみぞおちのあたりに降ろしていくと胸に効く感じが分かるはず。
ジムでフォームチェックをお願いできれば一番ですが、携帯でムービーに撮っても問題点が見えるかも知れません。
下げる時に手の甲が下に向いているみたいでインザー社のリストラップというのを使おうと思っているのですがいかがでしょうか?
少しは改善させるでしょうか?
I would only do this if you have adjusted the other things and have no luck first. Also, after seeing a doctor as there may be something structurally awry.
Address the root cause, don’t mask it.
アンディの方が早かったですね。
直訳しても分かりにくいと思うので解説しておきます。
まずはバーベルでのベンチプレスに慣れて、胸の張り方や痛みの出ない手首の角度などをチェックしてみるのが大切ですね。
現場を見ていないので何とも言えませんが、いま手首に痛みがないなら、そのままの角度でも良いかも知れません。手首をまっすぐにして痛みが出ないか軽い重量で試すのも良いでしょう。
どうしてもうまくいかないならリストラップを試すのも方法ですが、いまの段階でリストラップがないと手首の角度が保てないフォームを覚えてしまうのは避けたいです。
手首自体に何か問題があるなら医師に相談してということになりますけど、話を聞いている分にはバーベルでのフォームを固めるのが先決かなと思います。
ベンチプレスはこの先もずっと続けられる種目なので、いまの内にフォームを正しておきましょう。
手首よりほんのたまに肩が痛くなる時が
あります。
このような場合は5回✖5セットの重量ではなくどのような重量設定をすれば良いでしょうか?
手首が立てれる重さでやるのがベストでしょうか?
手首に痛みがないなら、いまリストラップを使う必要はないと思います。
肩の痛みが出るのも恐らくフォームでしょう。肩の柔軟性にもよりますけど、腕(ヒジ)を横に出し過ぎていると肩に不必要にストレスが掛かることがあります。
例えば、いま脇の下の角度(腕と胴体の角度)が90度くらいなら、70度や60度になるようにヒジを身体に近付けて試してみてください。バーをみぞおちあたりに降ろすコトを意識するとそれくらいの角度になるかなと思います。うまく行かなければ手幅を少しせまくしても良いかも知れません。
フォームを試す場合は、余裕を持ってできる重量が良いですね。5回x5セットで重量だけ落として練習すると分かりやすいと思いますけど、細かな回数設定にこだわらなくても良いです。すぐに感覚をつかめるならウォームアップ中に十分練習できるかも知れません。
ジムのトレーナーさんに一度見てもらうと早いかも知れないですね。
いま減量期です。
気になっているのはいつも1RMの80%で8回3セットでベンチプレスなどを行っているのですが全然筋肉痛になりません。
これはちゃんとトレーニング出来ているのでしょうか?
筋肉痛はあまり気にしなくて良いですよ。
ウェイトトレーニング初心者でなければ減量中に筋肥大は難しいので、筋力(トレ記録)が維持できているかがポイントです。「記録そのまま=筋量そのまま=良いコト」と考えてほぼOKです。
ガンバって^^