トレーニングの内容やボリュームを決めて、どんな結果が得られるかには、いろんな要素が関係してきます。
- トレーニング経験が上がると、適切なトレーニング量はどう変わるか?
- 体力レベルを維持するにはどの程度のトレーニングが必要か?
- 食事制限中にはトレーニング量を減らした方が良いか?
こういう疑問に答えを出すには、「ストレス」がカギになります。私たちの身体にとってトレーニングはストレスであり、目標に合わせて身体を変えたり維持したりするには、うまくストレスと回復のバランスを取る必要があります。今回は、身体にとってストレスになる要素がどんな風に影響し合うかを捉えるための考え方について話します。
トレーニングやその他のストレスが身体に与える影響
「ストレス」という概念
ストレスについて考えるときには、「汎適応症候群」に当てはめると分かりやすくなります。
ストレスの量が少ないと適応反応は小さく、ストレスの量が増えると適応も大きくなります。しかし、ストレスの量が大きくなり過ぎて肉体的・精神的に対応できないレベルに達してしまうと、適応の程度も小さくなってしまいます。
ここで重要なのが、人の身体はどういう種類のストレスを受けているかをあまり細かく区別していないということです。例えば、トレーニング、交通事故、仕事の締め切りなど、ストレスの種類によって、身体の適応の仕方は個別に違ってきますが、ストレスが掛かったときに身体がどう反応するかという意味では、ストレスの種類を問わず全般的にとても似通っています。
カンタンに言うと、これは身体はあらゆるストレスをひっくるめて受け取っているということです。そして、身体はストレスから回復するために備わった「適応エネルギー」を消費します。ストレスの種類を問わずこの「適応エネルギー」の出どころは同じで限りあるものです。
身体はストレスに適応することで、同じストレスにさらされたときに以前よりうまく対応できるようになります。筋力トレーニングの場合には、筋肉が強く大きくなったり、靭帯やその他の結合組織の弾性が向上したり、骨が強くなったりして、より大きな負荷に耐えられるようになるのが適応です。
私たちの身体は、普通に機能する状態を保つのにある程度のストレスが必要で、生活の中で受けるストレスがすべて無くなると身体の機能は低下してしまいます。
例えば、宝くじに当たって、ソファに寝転がってテレビを見るだけの、精神的にも肉体的にもストレスを受けることのない生活を1年間続けたとすると、一定程度のストレスにさらされている現在とくらべて、1年後にはずっと弱く不健康な身体になってしまいます。
この「一定程度のストレス」を基準として、そこからストレスの量が増えると良い適応が起こります。さらにストレスが増えると良い適応の起きる率は小さくなっていき、もっとストレスが増えて「適応エネルギー」が対応しきれない状態になると、ストレスが増えた分だけマイナスの影響が出るようになります。
トレーニングに当てはめて考える
このコンセプトを目に見える形で捉えるには、下のようなグラフを描いて、その曲線内の面積を考えると分りやすいです。
グラフの曲線がX軸と交わる左側の交点は、ストレスの量が0で特に適応が起こっておらず、右側の交点は4で、身体が適応できる限界ギリギリのストレスが掛かっている状態を示しています。
下のグラフでは、ストレスの量が1のときのグラフ内の面積を紫色に塗っています。これはストレス量が低いときの適応の程度を示しています。
次に、下のグラフはストレスの量が4になったときを表しています。紫色に塗られた面積は大きくなり、身体の適応が大きくなったことを示しています。これは身体が適応できる限界で、良い効果を最大限に得られるストレス量になります。
さらに、下のグラフではストレス量が6を少し超える場合を表しています。これは身体が適応できる限界を超えています。
X軸の下に色付けした部分は、良い適応が相殺されてしまったことを示しています。ガンバリ過ぎたことでトレーニング効果が下がってしまった状態です。さらに、このグラフでストレス量が3のときには、2倍以上のトレーニングを行ったときよりも良い結果が得られるということが読み取れます。
トレーニングによってストレスの量が増えるとこういうことが起きるわけです。
以下にポイントをまとめて書き出します。
- グラフの曲線は、ストレス量の変化によって適応の程度がどう変化するかを表しています。
- 上のグラフでX軸上の左側の交点は、良い効果が得られる最低限のストレス量を示しています。
- X軸上4の位置にある右側の交点は、身体が適応できる最大限のストレス量を示しています。
- X軸の上にある色付けした部分の面積から、X軸の下にある色付けした部分の面積を引いた差が、最終的に得られる適応ということになります。
ボリューム・強度・有酸素運動
ボリューム
セット数を増やすとトレーニング効果がどう変わるかについて、James Kriegerが研究データをまとめたメタ解析がこのコンセプトの前半部分を見事に表しています。
ウォームアップを除いたメインセットが1セットの場合よりも、2~3セット行った方がトレーニング効果が有意に大きくなり、4~6セット行った場合は、おそらくさらに効果が上がるという結果が出ています。(統計的な有意差はありませんでしたが、トレーニング効果は大きくなりました。)
ただ、1セットと2~3セットの差は、2~3セットと4~6セットの差よりもずっと大きくなりました。
これを上のグラフに当てはめて考えると、1セットから2~3セットにボリュームを増やすのは、ストレスを2から3に増やしたような状態だと言えるでしょう。一方2~3セットから4~6セットに増やすのは、トレーニング効果はたしかに上がりますが、その増え幅は小さくなり、上のグラフに当てはめると、ストレスを3から4に増やしたような状態だと言えると思います。
そして、ある程度を超えると、ボリュームを上げてもトレーニング効果が大きくならなくなっていきます。さらに、ボリュームが大きくなり過ぎるとトレーニング効果は小さくなっていきます。
これは「オーバートレーニングなんて存在しない!」という考えに真っ向から反対するものです。
それでも「オーバートレーニングは気持ちの問題だ!」と思う人がいれば、例えばですが、毎日マラソンに、ウェイトトレーニングを4~5時間、好きなだけ食べて、好きなだけ睡眠を取って(さらに好きなだけ薬物を使って)というような生活を6ヶ月続けて、その時点で生きていたら話を聞きたいと思います。
これは図4でグラフの曲線が、X軸の下まで落ちてしまう部分にあたります。ストレスの量が大きくなり過ぎて身体が適応できる限界を超え、マイナス効果を生むようになり、ストレスの量が小さい方が良い結果が得られるという状態です。
トレーニングのボリュームも同じように、増やしていくとトレーニング効果は上がっていき、自分が適応できる限界を超えてしまうと、そこから先は増やすほど結果は悪くなっていきます。
トレーニング強度
トレーニング強度もボリュームに似た考え方をすることができます。効率よく筋肥大を起こすには、少なくとも1RMの60%の負荷が必要だと研究で示されており、60%~85%くらいの範囲が筋力と筋肉量アップにはもっとも効率的になります。
しょっちゅう1RMの85%以上の負荷を使って、さらにセットごとに限界ギリギリまで追い込むようなトレーニングをすると、トレーニングで得られる効果は減退していきます。
まず、トレーニングの効果を伸ばすにはボリュームが最も重要ですが、1RMの90%~100%というような負荷では、たくさんのボリュームをこなすことはできません。
高負荷でのトレーニングは、試合に向けたピーキングの時期や、プログラム全体を調整してボリュームを確保できるような場合には有効になりますが、高負荷のトレーニングばかりでは十分なボリュームをかせぐことができず、長い目で見て筋力や筋肉量を効率的に伸ばしていくことはできません。
これまで名のあるパワーリフターやボディビルダーの大半が60%~85%の負荷を中心にトレーニングをしてきましたし、しっかり効果の出ている筋力トレーニングプログラムほぼすべてに共通する特徴です。この範囲が、必要以上に精神的なストレスを増やさずに、十分なボリュームを確保しやすい負荷だということです。
絶えず軽い負荷でトレーニングするのは、身体の適応を促すのに十分な刺激になりませんし、負荷が大きくなり過ぎると精神的ストレスにつながったり、ボリュームが確保できなくなったりする欠点があります。また、60%~85%の負荷とさらに高い負荷を使った場合を比べると、筋肉、骨、神経の適応といった筋力トレーニングの効果はかなり共通しています。
有酸素運動
ウェイトトレーニングは多くのエネルギーを必要とするので、有酸素運動を適度に取り入れるとウェイトトレーニングにも良い影響があります。セット間休憩のあいだに十分に回復して次のセット、その次のセットとトレーニングをこなしていく心肺機能がなければ十分なボリュームを確保するのが難しくなり、トレーニングからの回復にも支障が出る可能性があります。
ストレングスアスリートやボディビルダーには基礎的な心肺機能が備わっていれば十分で、その必要なレベルに到達するまでは、心肺機能を高めていくことで得られる恩恵も大きくなっていきます。しかし、マラソン大会に向けた練習のようなトレーニング内容になると筋力や筋肉量の伸びを妨げることになります。
ここでは、トレーニング全体の構成を考えることが重要になります。心肺機能を高めるには有酸素運動に力を入れる必要がありますが、これも身体にとってはストレスであり、ウェイトトレーニングのボリュームを下げて全体のストレス量を調節する必要が出てきます。
一方で、心肺機能は比較的少ないトレーニング量で維持することができます。一旦必要なレベル(安静時の心拍数が60台前半が良い目安になります。)に達したら有酸素運動の量を減らして、ウェイトトレーニングのボリュームを戻していくことができます。
遺伝的体質・トレーニング経験・回復に関わる要素
このストレスの考え方で大切なのは、トレーニング経験(筋力・筋肉量レベル)によってグラフの曲線が変わるということです。
トレーニング経験を積んで、筋力・筋肉量が伸びるにつれてY軸の交点は下へ下へと動いていきます。これは、いまの筋力・筋肉量を保つためにある程度のストレスが必要になるということです。
トレーニング経験のない状態では、ストレスが無ければ、身体の適応レベルはプラスにもマイナスにもなりません。
トレーニング経験があればあるほど、その適応レベルを保つだけでも必要なトレーニング量が大きくなっていき、ストレスが無ければマイナス幅が大きくなっていきます。(ただし、適応レベルの維持に必要なストレスは、さらなる適応を促すよりもずっと小さくて済みます。)
トレーニング経験をグラフに表す
トレーニング経験を積むと、グラフの曲線の頂点は下がり、曲線全体が横に広がってなだらかになります。
カンタンに言うと、トレーニング経験を積むごとに、筋力・筋肉量の伸び幅は小さくなり、現状を保つのに必要なトレーニング量が大きくなるということです。さらに、「ヤリ過ぎ」にならずにこなせるトレーニング量も大きくなります。
日常生活のストレスの影響
生活の中で出てくるストレスはグラフの曲線を押し下げます。筋力・筋肉量を伸ばすのに必要なトレーニング量は大きくなり、トレーニングで得られる適応の限界レベルは下がり、「ヤリ過ぎ」にならずにこなせるトレーニング量が小さくなります。
回復に関わる要素の影響
生活の中でのストレスを減らしたり、睡眠をしっかり取ったり、リラックスする時間を取ったりして身体の回復を促すとグラフの曲線を押し上げることができます。
少ないストレス量でも大きな適応が得られるようになり、最大限に得られる適応のポテンシャルが上がり、「ヤリ過ぎ」になることなく身体に掛けられるストレス量の限界が上がります。
遺伝的に生まれ持った体質や、薬物も似たような影響をします。遺伝的に恵まれていたり、薬物の摂取量が多くなるほどグラフの曲線を押し上げ、遺伝的に恵まれていなかったり、薬物使用が減ったり無くなったりすると曲線は下がります。
限界を超えてヤリ過ぎると
通常のトレーニングでのストレスの範囲を見やすく表現するために、ここまでのグラフでは、ストレスが適応できる限界を超えてマイナスの影響が出始めるところ(X軸上の右側の交点)より先は省略していました。
ストレスが最適なレベルを少し超えてしまうのは大した問題ではありませんが、さらにストレスが増えると、オーバーリーチングやオーバートレーニングの領域に入り、そこから先に行くと深刻な悪影響が出始めます。
カロリー収支の影響
カロリー収支がどう影響するかを考え合わせてトレーニング内容を決めるときにも、このコンセプトは非常に重要です。食事制限は身体にとって「適応エネルギー」を奪うストレスであり、筋力トレーニングへの適応に影響します。
さらに、新しく筋肉を作るためにはエネルギーが必要で、カロリー収支がマイナスになると、生存に必要なエネルギーを確保した上で筋肉に回せるエネルギーが少なくなるので、グラフの曲線を押し下げます。
グラフ内の紫色の曲線がカロリー収支が釣り合っている状態を示しています。その上の青い曲線はカロリー収支がプラスの状態を示しており、下の青い曲線3本はカロリー収支がマイナスの状態で、下の方の曲線ほどマイナス幅が大きい状態を示しています。
トレーニング経験のない初心者でも、カロリー収支のマイナス幅が大きくなるほどY軸上の交点は押し下げられていきます。筋肉量を維持するためにトレーニングが欠かせないということを示しています。
カロリー収支がマイナスになると、カロリー収支がプラスのときと同じペースで筋肉を増やすことができません。また、カロリー収支がマイナスの状態では、マイナスの効果が出始めるストレスの限界が低くなるので、同じトレーニング量をこなして良い適応を得ることができなくなり、ヤリ過ぎになってマイナス効果を生みやすくなります。
カロリー収支がプラスになると、こういった条件は逆転します。もともとカロリー収支がプラスになるだけ食べるというのはストレスを和らげる行為で、食事量が増えることで肉体的にも精神的にもストレスに対応する助けになります。(これはストレスが掛かると過食に走ってしまう人が多い大きな要因です。)
カロリー収支がプラスになると、生命維持に必要な機能を確保した上で、筋肉を成長させるのに使える余剰エネルギーができます。トレーニングの量を大きく増やしても身体は適応することができ、筋力・筋肉量の伸び率を上げることができます。
上級者トレーニーのカロリー制限
図5のグラフで、トレーニング経験が上がると曲線を押し下げるという話をしました。これにカロリー制限が加わると曲線はさらに押し下げられます。
現状を維持するために必要なトレーニング量は増え、良い適応を得られるポテンシャルは小さくなり、オーバートレーニングになってマイナスの効果が出てしまう限界は下がります。(それでも初心者よりはこなせるトレーニング量の限界は高くなります。)
多くの場合、減量中の上級者にとっては筋力・筋肉量の維持を目標とするのが現実的で精一杯になります。
図10では、グラフ左側で紫色の曲線がX軸の下に落ち込んでいる部分の面積と、X軸上の上に出ている部分の面積が同じくらいになります。
もっとトレーニング経験が長い上級者を考えるのに、グラフの曲線をさらに下に押し下げると、カロリー収支がマイナスになる減量期間中に、良い適応を得られるポテンシャルはほとんど無くなってしまうのが分かると思います。
トレーニング量が多すぎても少なすぎてもマイナスの効果が出てしまうわけですが、その適切な幅が小さくなるので調整が難しくなっていきます。
まとめ
トレーニングの頑張りを最大限に活かすために注意すべきことをまとめます。
- 食事に注意を払う。
- 睡眠をしっかり取る。
- ストレスをできるだけ減らす。
- 体脂肪を落とすときにはカロリー収支をマイナスにするのが必要であり、適応のペースは確実に下がります。同じようにトレーニングをして同じように回復できない可能性が高くなるので、マイナスの結果にならないようにトレーニング量を減らすことも必要になります。
- 自分の状況がどんな曲線を描くかは、だれにもハッキリ答えを出すことはできません。万人に当てはまる答えはないので、経過を見ながら試行錯誤を重ねましょう。
- 薬物の力を借りるのはオススメしませんが、ジムでは薬物を使っているくらいの気持ちでトレーニングに臨みましょう。「絶対できる」という気持ちを持つこと自体が曲線を押し上げてくれます。
今回の記事は、Greg Nuckolsの著書”The Science of Lifting”からストレスに関する部分を抜粋して翻訳しました。この本の制作にはアンディが公正に協力しており、カロリー収支の影響に関する部分はアンディからの提案で加筆されたものです。(英語版姉妹サイトRippedBody.jpで基本的に同じ内容を掲載しています。)
このストレスの影響をグラフ化する考え方は「超回復理論」や「フィトネス・疲労理論」でも使われますが、ここまでいろんな状況を再現しているのは非常にユニークです。この記事内のグラフはGregの奥さんLyndsey Nuckolsがデザインしたもので、今回元データをもらって日本語に編集しました。書籍内では他にも多数のトピックでグラフを使った解説が読めます。有料ですが英語の大丈夫な方にはオススメです。
ご無沙汰しています。
年末に疲労が増えてからはウェイトを下げてのんびりやっております。
ただ下げるだけでは芸がないので、ウエストベルトを外して、よりフォームを重視して
効かせることを優先しています。
スクワットは100まで行きましたが今85か87.5です。きついなと思ったら85に落としてしまいます。
バーベルショルダーも45>37.5まで落として、ストロークを取っています。
これで肩がつくか疑問なので、少しダンベルで肩をやっていますが・・・
落としたら確かにストレスはなくなりますが、減量がうまくいかなくなるようで
戸惑う部分があります。というのは楽なほうを選んでしまうと
どんどんウェイトが下がっていくので・・・
デッドリフトはきつい、と感じるところから、ストレス減ですこし落とそうか
迷っているのですが、セット数が少なく、できてしまっているのでこれは下げるべきか
悩んでいます。
でもこちらの記事を読むと、扱う重量による、とも読めるので
60>80>110㎏x3でたまに無理をしながら頑張るより、
60>100>105x3などでウォームアップを増やして扱うトータル重量を増やしたほうがいいのかな?
と思うときがあります。
この辺の微妙な差は難しいところですがどうなんでしょうか?
宮崎さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
宮崎さんの現状と目標を十分に把握できていないので、なんとも申し上げられないです。
目の前にある変化や感触もひとつの要素ですが、どこに向かいたいのかをクリアにすると、現状の捉え方やその先への進み方がもう少しハッキリするのかもしれません。
コメントありがとうございます。現状は一年たって70㎏から72㎏へと若干UPしました。
ボディサイズは太もも、胸囲、腕周りがすこしだけ太くなった程度なので
うまく増量できたようです。
体的に快調だしリーンゲインズ終了後の70㎏ぐらいだと少し体がやせぎすに見えるようで
周りから心配されたので、現在の72㎏を基準に維持しようと思っています。
ただ体幹重視でやっているのでトレーニング方法は必ずしも高重量一辺倒にならないように
しようかと、昨年の疲労と、この記事を読んで思った次第です。
デッドリフトもスクワットも、微妙な力の入れ具合やフォームで急に楽になったり
きつくなったりするので安易にデロードするのも疑問に思うときがあります。
あとはこのサイトの記事からリーンゲインズが外れていろんな方の理論が紹介されているので
統一感がなくてこれは自分のケースにあてはまるかどうか
わかりづらくて悩むときもあります。
リーンゲインズは食事管理方法の具体例のひとつですが、この記事に関しては、あらゆる要素を考慮するための大枠の考え方の話で、具体的なトレーニング内容や食事設定に答えを出すものではありません。
宮崎さんがどういう読み取り方をされたのかちょっとはかりかねるのですが、具体例であるリーンゲインズと、全体像を捉えるための抽象的な概念の話なので、どちらが自分に当てはまるかという比較をするものではないですね。
リーンゲインズをされている人も、それ以外のトレーニーも、すべてこの記事のグラフのどこかに当てはまります。大きな視野を持って自分の立ち位置を把握して、個別具体的な答えを出していくための土台と捉えて参考にしてもらえればと思います。
論理的で、読んですっきりした気分になりました。
これって永遠の課題ですよね。自重含めて8年ほどトレーニングしてますが(迷走期間も長く、実力はせいぜい中級レベルですが…)、いまだにいつも迷っています。風邪ひいた後の再開時期なんかも同じなんだろうな、と。
まあ、いまは自宅から遠い体育館に行っていることもあり、かなり無理して週2回が限度なので、どちらかというとボリューム不足が目下の課題です…。
こちらの記事を読むと、いつもモチベーションが上がります。ありがとうございます。
penさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
>これって永遠の課題ですよね。
ほんとそうですね。同じ人でもそのときの状況によってどういうトレーニング内容が良いのかは変わっていくということがよく分かる記事だと思います。
ぼんやりと知っていることでも、これで整理された気持ちになる人は多いんじゃないかなぁと思います。
>こちらの記事を読むと、いつもモチベーションが上がります。
ありがとうございます。そう言っていただけるとボクもモチベーションが上がります^^
はじめまして。
私は怪我をしやすい体質で、トレーニングをしてもよく膝や腰に痛めてしまいます。
しかし、スポーツ整形外科、整骨院に行ってレントゲンやMRIを撮ってもらっても関節等に異常がなくシップや飲み薬を処方されて終わりというケースがほとんどです。痛めた後は基本安静にしてます。
運動が好きで、昔からアスリートの方々に憧れを抱いていてあんな動きが出来るようになりたい、あんな格好いい体になりたい等と思っています。キックボクシングを以前していたのですが結局怪我で辞めてしまいました。しばらくして、スポーツジムに通いだしたのですが、これも膝、腰を悪くし辞めました。
この時は、トレーナーさんがついていてくれてのバーベルスクワットをした時に痛めてしまいました。
正直トレーナーさんを信頼することが出来なくなり、自宅でコツコツ頑張ろうと思って、最近1人でダンベルを使ってトレーニングしてます。
なのですが、トレーニングを始めて一ヶ月ほどでまた痛みが。正直心が折れそうになります。
このサイトを見て、骨格や柔軟性、可動域により人によってはスクワットやデッドリフトが向かないケースがある事を知りました。
ストレッチはここ半年近く毎日やってきました。
向き不向きはあれ、ウェイトトレーニングは頑張りたいです。
カイロプラティックや、鍼治療の先生に診てもらった時は筋肉がかなり張っていると言われるので
疲れやすい体なのかなとも思います。歩き方も変というか、左右にブレています。
トレーニングの内容、頻度は自分なりに見直します。
しかし、それだけで解決できるかと思えば不安があります。
何かいいアドバイスを頂けませんか。
MJさん、こんにちは。
身体の問題なのか、トレーニング方法の問題なのか、コメント欄でお聞きする範囲で答えを出すことができないですね。
身体の問題であれば医療系の専門家、トレーニング方法の問題なら運動指導の専門家のサポートを受けるということになりますが、MJさんのニーズに合ったアドバイスをくれる人を地道に探すということになるのかなと思います。
お力になれずにすみませんm(_ _)m
MJさん
横から失礼します。私も細身で何をするにしても怪我をしやすいタチなのでとても共感します。
先日ネットで見つけたACTN3という速筋の割合がつかめる遺伝子のテストをしてみたところ、やはりというか速筋の割合が少ないXX型と診断されました。
一説によるとこのXX型は筋肉が損傷しやすく、回復に時間がかかるそうです。
また一方で他の遺伝子をもつ人よりも筋トレの効果が出やすい、低負荷高回数の筋トレのが筋力が上がったなどといった情報もありました。
どこまでこれらの話に信ぴょう性があるかは分かりませんが、これまでの経験とある程度マッチするように感じています。
最近は巷のトレーニングメソッドを一旦忘れて、トレーニングの合間の日数を長くとり、食事や睡眠やセルフマッサージといったケアに力をいれています。
ご参考までに。一緒に頑張りましょう。
はじめまして。
いつも有益な情報をありがとうございます。
私自身、トレーナーであり、ボディビルを行っておりますが、
本当に素晴らしいサイトなのでいつも参考にさせていただいております。
一つ教えていただきたいのですが、今回の記事に
『ウォームアップを除いたメインセットが1セットの場合よりも、2~3セット行った方がトレーニング効果が有意に大きくなり、4~6セット行った場合は、おそらくさらに効果が上がるという結果が出ています。(統計的な有意差はありませんでしたが、トレーニング効果は大きくなりました。)ただ、1セットと2~3セットの差は、2~3セットと4~6セットの差よりもずっと大きくなりました』
と、ありましたが、この解釈は1種目ということでしょうか。
それとも複数種目でしょうか。
例えば上腕二頭筋のトレーニングで3~5種目行うとして、3~5種目それぞれで2~3、4~6セットをするか、あるいは全体でメインと設定したセットを4~6セットの範囲で行うか。
私としてはそれぞれのセットでメインを設定し、2~3セットを行っておりますが、
そのような解釈でよろしいでしょうか。
(勉強不足で申し訳ございません)
お忙しい中、大変恐縮ではありますがご教示いただければ幸いです。
こんにちは、コメントありがとうございます。
文中のセット数は1種目あたりの数字です。ただ、この研究のポイントは、ボリュームを上げると効果は大きくなるものの、ボリュームを上げるほど伸び率は小さくなっていくというところで、実際のトレーニングで何セット・何種目行うのが良いかという答えを出すものではありません。
記事中にもあるように、トレーニング経験や、食事量、その他のストレスによって最適なボリュームというのは変わってくるので、いろんな要素を考えてストレスと回復のバランスを取りましょうということですね。
丁寧なご返答、ありがとうございます。
今後も参考にさせていただきます。
はじめまして、少し質問させてください。
筋肥大についてなんですが、1つの部位のみのトレーニングと複数の部位のトレーニングを比較した場合、同じ部位での筋肥大に違いが出るのでしょうか?
例えになりますが、腕のみのトレーニングと腕+脚のトレーニングを比較し、腕のトレーニングは全く同じ場合、腕の筋肥大に差はでるのでしょうか?(栄養や休養は十分足りているとします。脚は腕と同じように回復はしませんが・・)
特定の部分を発達させたい場合、それ以外の部分をトレーニングしないほうがはやく発達するというような事をいっている人がいてずっと気になっていました。
こんにちは。コメントありがとうございます。
例えばスクワットのようなたくさんの筋肉を動員する種目を行うと、成長ホルモンの分泌が促されて他の部位も伸びやすいという話がありましたが、これは実際にはトレーニング効果に影響しないようです。
つまり、実際に大きくしたい筋肉を鍛える必要があり、その部位のボリュームがどうかということになります。
ただ、あれもこれもと盛り込んでいくと、全体にボリューム過多になって全身の回復が追いつかなくなる可能性もあります。
自分にとって重要な部位、回復力など状況に合わせて考えるということになると思います。