今日のテーマはレッグエクステンションのフォーム比較です。レッグエクステンションはマシンの構造によって2種類に分類できます。
一般的なのは画像左の「座るタイプ」です。マシンに座って、上半身がほぼ直立した姿勢でヒザを動かします。ただ、一部には画像右の「寝るタイプ」もあり、上半身を少し寝かせた状態でヒザを動かします。
2024年の研究では、この2種類のマシンを比べて、効果に違いがあるかが調べられました。
10週間のトレーニングのあと大腿四頭筋の厚みを調べたところ、寝るタイプの方が大腿直筋の筋肥大効果が大きいという結果になりました。
△ 筋肉の厚みの増え幅
この2種類のマシンでポイントになるのが、股関節の角度です。
一般的な「座るタイプ」では、上半身を直立させるため股関節が約90°ほど曲がった姿勢になります。
それに対して「寝るタイプ」では、股関節が伸びて約40°ほどの角度になりました。
大腿四頭筋の中で、大腿直筋はヒザだけでなく股関節の動きにも関わっています。そして、股関節が伸びた姿勢では大腿直筋も伸ばされます。
この伸びた状態でヒザを動かすと、大腿直筋への刺激が強くなって筋肥大効果が高まったと考えることができます。
例えば、ボディビル選手が大腿直筋の盛り上がりを強調したい場合には「寝るタイプ」が特に有効と言えそうです。
ヒザまわりの強化を考えるなら、両スタイルの違いはそれほど大きくないと見ることもできるかもしれません。
一般的には座るタイプの方が多いので、大腿直筋に強くこだわらなければ慣れたマシンを使う方がベターと考えることもできるでしょう。
座るタイプでも効果があるのは間違いありません。寝るタイプのマシンを使うためにジムを変えて、筋トレ自体を続けにくくなったりすれば本末転倒です。
AthleteBodyのパーソナルコーチングでは、こういった研究結果を踏まえて、個人の目標に合わせたプログラムを提供しています。いま数名コーチングに空きがあります。ご興味のある方はご相談ください。
2025/5/2 文責:八百 健吾