筋トレ科学:ドロップセットの新しい研究

ドロップセットは、セットの終わりに休憩を取らず、重量を下げてすぐに次のセットに入るトレーニング方法です。比較的広く知られている方法なので、実際に試したことのある人も少なくないかと思います。

一般的にドロップセットはセット終盤に追い込む方法として使われるイメージが強いかもしれません。

肉体改造のピラミッドでは、ドロップセットに関する研究を紹介して、筋量や筋力アップ効果に目立った違いはないものの、時間効率が高いのがメリットだとお話ししました。ドロップセットではセット間休憩を取らないからですね。

その結論は変わらないのですが、ドロップセットについて新しい研究を紹介しながらもう少し考えてみたいと思います。

2022年にドロップセットに関する過去の研究データをまとめた論文が発表されました。一般的なセットの組み方とドロップセットを比較したとき、全体のトレーニング量が同じであれば、やはり筋量や筋力への効果に目立った違いはないという結論になりました。

ただ、時間効率の良さは明確で、一般的なセットの組み方と比べて半分以下の時間で済む場合があります。トレーニングにあまり時間をかけられない人にとっては大きなメリットになるかもしれません。

もうひとつ考えてみたいのが、トレーニング効果の個人差です。2017年の研究では、16人の被験者ひとりずつの結果が報告されていました。

この中で、一般的なスタイルの方が筋力が伸びた人が5人いて、ドロップセットの方が伸びた人が2人いました。さらに、筋肥大についても一般的なスタイルの方が効果が出た人が3人いて、ドロップセットの方が良かった人が2人いました。

つまり、全体を平均してみると効果に大きな違いはないのですが、個人に目を向けると一般的なセットの組み方の方が合う人もいれば、ドロップセットが合う人もいるようです。

AthleteBodyでは、パーソナルコーチングの中でドロップセットを積極的に取り入れてはいません。一般的なセットの組み方では挙上成績の推移が分かりやすいこと、フォームが崩れる心配が少ないことがメリットだと考えています。

ただ、ドロップセットでトレーニング時間を短縮できるのは確かなメリットですし、ドロップセットの方が自分に合うと感じられれば取り入れるのは良いと思います。

上で触れたように効果の個人差も確認されていますし、何より気持ちよくトレーニングができるなら、それ自体に価値がありますよね。

ドロップセットの取り入れ方はいろんなスタイルが考えられます。例えば、1セット目を5〜20レップの範囲にして、限界近くまで追い込み、そのあと2〜4セットほど追加で行う形が考えられます。2セット目以降も限界まで追い込んだら重量を20%ほど落として次のセットに進みます。

テンポよく追い込むのが刺激的で楽しいと感じる人もいれば、ただ苦しかったり、集中できなかったりして好きになれない人もいるかと思います。ご自身に合ったトレーニングを考える材料にしていただければ!

2025/4/4 文責:八百 健吾

上部へスクロール