今日のテーマは、トレーニングパートナーがいると挙上成績が伸びるというお話です。
スクワットやベンチプレスのような種目では、最後の1レップが挙げられずに怪我をしてしまわないよう誰かに補助に入ってもらうことがありますよね。
今回紹介する研究では、補助者がいると挙上成績に影響があるかを調べました。
補助者がいる状態でベンチプレスのトレーニングを2日行ったのですが、その内の1回は補助者の姿が見えない状態で、もう1回は補助者が見えている状態で行いました。
3セットでの合計挙上回数を比べると以下のようになりました。
△ 平均4.5レップUP!
補助者が見える状態の方が挙上回数が伸びる結果になりました。
参加者は各セット限界まで行ったのですが、補助者の姿が見えている状態の方がトレーニングを楽に感じていて、2セット目、3セット目もレップ数を減らさず挙げられそうだと感じていました。
補助者はただ見える位置に立っていただけで、参加者に声をかけたり応援したりすることはありませんでした。
また、補助者が見えない条件では不透明なパネルの後ろに隠れていて、参加者はパネルの向こうに補助者が居ると気づいていなかったそうです。
つまり、ただ補助者が見えていただけで参加者はレップ数が伸び、キツいと感じにくくなり、もっとやれると自信まで感じることができたわけです。
現実にはジムでパートナーに補助に入ってもらうと、キツい場面で「イケる!」とか「押せ!」といった声が飛ぶことがあります。こういう応援があるとさらに力が出る人もいるでしょう。
トレーニング仲間がいる人は積極的に補助に入ってもらうと良いでしょう。そうでない人もジムに居合わせた人に補助をお願いしてみると良い効果があるかもしれません。
補助は安全確保という意味でとても重要ですが、挙上回数が伸びてトレーニング効果が高まってくれるかもしれません。さらに人間関係が良くなったりしたら最高ですね。
2025/7/25 文責:八百 健吾