ウェイトトレーニングは自分にあったプログラムを作ることが大切です。
各個人のトレーニング経験、目標、使えるトレーニング用品によって、プログラムの内容はそれぞれ違ってきます。
また増量中・減量中など食事量によって身体の回復力も変わるので、合わせて考えましょう。
プログラム作りの要点
トレーニング日を決める
トレーニング経験の有無に関わらず、基本的にトレーニングは週3回、間に休息日を1日はさみます。もちろん仕事や学校など、それぞれの生活サイクルに合うように調整はできますが、休息時間を確保するためトレーニングを2日連続で行うのは避けましょう。
種目を決める
コンパウンド種目がオススメです。自分の経験レベル、目標、使えるトレーニング機器などに合わせて、どの種目をどの日に行うのかを決めますが、ビッグ3を中心に組み立てると、かなり幅広い人に効果的なプログラムをつくれます。
トレーニング量を決める
それぞれの種目で、使う重量・目標とするセット数・レップ数を決めます。トレーニングの経験レベルはもちろん、増量中か減量中かなどダイエットの目標によっても内容は変わってきます。
プログラム作りの参考例
経験レベルと目標別にサンプルプログラムを紹介します。
理想的なプログラムは人それぞれ違いますので、下とまったく同じ設定でなければいけないということはありませんが、本当に効果的なモノを求めると選択肢はおのずと絞られてきます。
下記のサンプルを参考にプログラムを組めば、大きくハズすことはないでしょう。
サンプル1:ビッグ3(5・5・5)
- 月曜日
スクワット 5回 × 5セット
ベンチプレス 5回 × 5セット
デッドリフト 5回 × 5セット
- 水曜日
スクワット 5回 × 5セット
ベンチプレス 5回 × 5セット
デッドリフト 5回 × 5セット
- 金曜日
スクワット 5回 × 5セット
ベンチプレス 5回 × 5セット
デッドリフト 5回 × 5セット
ウェイトトレーニングを初めてする人や、長いブランクのあった人に合ったプログラムです。とてもシンプルですが強烈にやりごたえのある内容で、さらに他の種目を追加する余裕は出ないと思います。まずはビッグ3のフォームを身体で覚えて、基礎的な筋力づくりをしましょう。 |
サンプル2:ビッグ3(5・5・1)
- 月曜日
スクワット 5回 × 5セット
ベンチプレス 5回 × 5セット
デッドリフト 5回 × 1セット
- 水曜日
スクワット 5回 × 5セット
ベンチプレス 5回 × 5セット
デッドリフト 5回 × 1セット
- 金曜日
スクワット 5回 × 5セット
ベンチプレス 5回 × 5セット
デッドリフト 5回 × 1セット
サンプル1をしばらくして基礎づくりが進んできた人向けのプログラムです。扱える重量が増えてくると、特にデッドリフトの負担が大きくなるので、セット数を減らして対応します。 |
サンプル3:ビッグ3 → スプリット・ルーティーン
スプリット・ルーティーンは、日によって鍛える筋肉を分ける方法です。
上記のサンプル1やサンプル2で、次のトレーニング日までに回復しきれないくらいハードな内容をこなせるようになったら、一日の種目数を段階的に減らしスプリット・ルーティーンへ移行しましょう。
種目の減らし方はいろいろな方法がありますが、自分にとって負担の大きい種目から削っていくようにしましょう。下はプログラム移行の一例です。
- デッドリフトを週1回にする
月曜日:ベンチプレス + スクワット + デッドリフト
水曜日:ベンチプレス + スクワット + デッドリフト
金曜日:ベンチプレス + スクワット + デッドリフト
. ▼ - スクワットを週2回にする
月曜日:ベンチプレス + スクワット + デッドリフト
水曜日:ベンチプレス + スクワット
金曜日:ベンチプレス + スクワット
. ▼ - スクワットを週1回にする
月曜日:ベンチプレス + デッドリフト + スクワット
水曜日:ベンチプレス
金曜日:ベンチプレス + スクワット
スプリット・ルーティーンは初心者向けではありません。トレーニング経験の浅い方はサンプル1・サンプル2から始めることをオススメします。 このサンプルではベンチプレスを残しましたが、ベンチプレスの負担がキツければ、同じように減らして対応しましょう。 |
サンプル4:スプリット・ルーティーン(ビッグ3+他種目)
スプリット・ルーティーンに移行して、曜日ごとに鍛える部位が決まってきたら、他の種目を追加してくこともできます。
懸垂は広背筋を鍛えるのにとても効果的です。ベンチプレスの代わりにショルダープレスとディップスの組み合わせを取り入れても良いでしょう。
- 月曜日
デッドリフト + 懸垂 + バーベルカール
- 水曜日
ベンチプレス + ディップス + トライセップスプレスダウン
- 金曜日
スクワット + 懸垂 + 腕立て伏せ
上記はあくまでサンプルですが、やはりビッグ3が中心になります。どんな種目をどのくらい加えるかは自分の回復のペースに合わせて考えましょう。ゆっくり増量中など回復に必要な栄養が十分に摂れているときはこんなプログラムが合うでしょう。 |
サンプル5:スプリット・ルーティーン(RPTスタイル)
RPTとはリバース・ピラミッド・トレーニングというプログラム作りの方法です。
トレーニング量を最小限に抑えつつ、筋肉に最大限の刺激を与えることができるのが特徴です。各種目の1セット目に一番重いウェイトを使い、2セット目、3セット目と重量を落として行きます。
RPTプログラムの実践イメージ
- ウォームアップセットで、少しずつMAXの80%くらいまで重量を上げる。
- MAXの重量を1セット目に持ってくる。挙上失敗まで追い込む。
- 重量を10%〜15%ほど落とし、2セット目。ツブれる1レップ手前で止める。
- さらに10%〜15%ほど落として3セット目。ツブれる1レップ手前で止める。
- 休憩して次の種目へ移る。
- 月曜日
デッドリフト + 懸垂(プルアップ、チンアップ)
- 水曜日
ベンチプレス + 腕立て伏せ
- 金曜日
スクワット
トレーニングは筋肉だけでなく中枢神経系へも大きな負担を掛けます。トレーニング量を抑えられるRPTスタイルは普段より身体の回復力が落ちている減量期に特に有効です。減量期には、各種目1セット目の重量・レップ数を維持することを目標にしましょう。 |
自分に合ったプログラムの選び方
5種類サンプルを紹介しました。それぞれ違う経験値や目標のちがう人をターゲットに組まれていますが、大きく分けるとサンプル1・2は初心者向け、サンプル3〜5は経験者・上級者向けです。
ただ、トレーニング歴の長い人でも、もちろんそれぞれに合ったプログラムは違ってきます。自分の回復力を基準にして「次のトレーニング日までにギリギリ回復できる量」のプログラムを組むのが基本になります。
一般的に、初心者はトレーニングの追い込み方が激しくないので、高ボリュームの内容でも次のトレーニング日までに回復できます。逆に上級者は各種目の内容が濃くなるので、より多くの休息が必要です。
また、減量中は身体の回復力が落ちるので、増量中と同じプログラムを続けるのは避けるようにしましょう。
八百様
お世話になります。
堀切謙樹ともうします。
私は48歳で事務職のサラリーマンです。
ウィークデーは8:50から17:10まで座りっぱなしです。食事は一日一回21:00に摂っています。
特にお腹がすかないので、お昼と朝は食べません。
一つ質問させてください。
現在ゴールドジムに通っているのですが、自己流で組んだメニューのせいか、挙上重量が何年も同じで伸びていません。
初心者としてプログラム1を取り入れた場合、5セットの中にウォーミングアップセットは含みますか?もし別にウォーニングアップをすととすれば3種目やると1時間以上かかってしまうのですがやりすぎでしょうか。
ご教示いただければ幸甚です。
堀切さん、こんにちは。
8月20日に最後のメールをお送りしてから返信をいただけていないと思います。
もし堀切さんの方でお送りいただいているなら、受信できていない可能性があるので、お手数ですが再送をお願いできますか?
コメントのやりとりはその後にさせてください。
八百様
ご返事差し上げませんでした。無礼をお赦しください。
私は明日までジャカルタに出張しております。通信事情が悪いのと、英語がなかなか通じないのでネットに接続するのにかなり苦労しています。
先日やっと閲覧できる様になり上記の質問をさせていただきました。
ご提案をいただいたカウンセリングのコースについては、今しばらく考えさせていただけないでしょうか。できれば自分でやれるだけやってみてその経過から判断したいと思っています。
幸い詳細なトレーニング、食事のメニューなどが貴方のホームページに掲載されているので、当面情報にこまることはなさそうです。
その上で改めて質問させていただいてよろしいでしょうか。
初心者用プログラム1はウォーニングアップを考えると1種目8セットほどになり1時間を超えると思います。ご提案されているのはウォーミングアップも含めて5セットということでしょうか。
ご教示いただければ幸甚です。
堀切謙樹
お返事ありがとうございます。
ご自身でやってみられるのは、ウチとしてはもちろん問題ありません。
ウォームアップのセット数は含めていないので、場合によっては1種目8セットくらいになることもありえますね。
1回のトレーニングにどのくらい時間が掛かるかは、セット間休憩の取り方やジムの混み具合にもよりますが、1時間を超えること自体が問題ではないですよ。
八百様
ご丁寧な対応ありがとうございます。
総合格闘技を火水金で2時間やっていて、階級をあげたいのですが、仕事もありなかなか時間が取れなくて悩んでいます。このような場合どういうメニューを組めば筋肥大に効果が出ますでしょうか?
具体的に何を聞かれているのかがよく分かりません。
カロリー収支をプラスにして、筋力トレーニングをしっかり行っていれば、基本的に体重・筋肉量は上がっていくと思います。
格闘技練習での消費カロリーや疲れとのバランスを考えながら、自分の身体の回復の追いつく範囲でトレーニングの量や頻度なんかを決めていくと良いのではと思います。
すみません。おおざっぱな質問なのでおおざっぱにお答えしています。
少し質問文を練ってから書き込んもらえればと思います。
すいません!簡単にいうと、練習で疲れたあとににウェイトをしても筋肥大はしますか?
条件によりますね。上のコメントをもう一度読んで、自分の状況がどうか考えてみてください。
質問お願いします。
自分で限界まで追い込むことができないような人にはどのようなトレーニング方法が向いているでしょうか?
レップのスピードはどの位がいいですか?
種目や目的によって変わります。
バーベルを使って筋力トレーニングをしているなら、ムリに遅くするのも、極端に速くするのも必要ないですね。
Yuさんに文字で確実に伝わるかよく分からないので、ジムでトレーナーさんや経験豊富な人に見せてもらうのが良い気がします。
ビッグ3ルーティンのページで言っている週3とは月木日、水土火…ということですか?
できるだけ1日の休息日をはさんで週3回しましょうということです。
月・水・金とか火・木・土とかですね。
ありがとうございます!
いつもお世話になってます。kiharaです。
最近、月水金のBIG3では、回復が遅いような気がしてきて、週2回に減らしました。
それよりも、記事にのサンプルプランにあるように週3回は維持して、各曜日の種目を減らした方が効果的なのでしょうか?
今は一応、減量期ではありす。
お忙しいとは思いますが、またお時間のあるときにでもご教示お願いいたします。
kiharaさん、こんにちは。
プログラムの変え方はいろいろあって、万人に共通のルールがあるワケではないんですが、ウチのクライアントさんは、スケジュール的に週3回のトレーニングが問題ない限り、トレ頻度は維持して1回のワークアウトの負担が減るような変更をすることが多いです。
メイン種目のセット数を減らしたり、補助種目と入れ替えたりですね。
減量中でもいまの内容でトレーニング記録が伸びているなら続けても良いような気もしますが。
迅速なご返信ありがとうございます。トレニングプラン変更にも、いろいろ考え方があるんですね!。
確かに記録が伸びているので、体の疲労だけのことを考えずに現状維持でもいいかもしれません。
自分の生活リズムと体力のことを考慮しながら、自分にあった無理のないプランを考えてみます!
はじめまして。
筋量を増やすことを目的に、最近トレーニングを始めたばかりの初心者です。
トレーニング量の決め方についてご意見を伺いたく。
基本的には「大きめの負荷×少ない回数で」という考え方で良いのでしょうか?
「5回×5セット」は「5回で限界になる負荷×5セット」でよいでしょうか。
貴サイトをはじめ、いろんなサイトを見て回りましたが
回数・セット数ともサイトにより異なります。
もちろん目的や個人の体格などによって変わってくると思いますが、
基本的な指針・考え方についてご教示頂ければ幸いです。
たかさん、初めまして。コメントありがとうございます。
ウチでは、BIG3なんかの高重量が扱えるバーベル種目は5回5セット(場合によっては5回3セット)、もう少し重量の小さい補助種目は8回3セットくらいでオススメすることが多いです。
ホントにざっくりした指標ですが、1セットあたりのレップ数による効果の違いは以下のような感じで言われることが多いです。
■ 1〜3回:筋力向上メイン
■ 4〜7回:筋力・筋量ともに向上
■ 8〜12回:筋量向上メイン
全体のボリュームをセット数で調節するような感じです。減量中か増量中かも組み方を変える要素にはなります。
トレーニングを始めて間もないならあまり深く考えなくて良いと思います。しっかり負荷が掛かってトレーニング記録が伸びていれば、筋力も筋肉量も伸びて行きます。
週末にもかかわらず、迅速なお返事ありがとうございます。
教えて頂いた指標、参考にさせて頂きます。
とは言え私はまだまだ初心者ですから、ケガをせぬよう無理せず少しずつ進めていきます。
ありがとうございました。
同時に筋量をあげ、体脂肪を減らすべく肉体改造に奮闘しているものです。
オフ日は20%減らしたカロリー摂取を、ジムに行った日には20%多くカロリーを目安に摂取しています。
そこでトレーニングに関しての質問なのですが、懸垂30回程度(自宅で)の、普段のジムでのトレーニングに比べて強度が低いトレーニングのときでもトレーニング日としてカウントして良いのでしょうか?最近あまりトレーニングの時間が確保出来ず、自宅での短時間での懸垂がメインになっています。こういった日に多めにカロリー摂取をするべきか、少なめにするべきか迷っています。
是非教えていただきたいです!
初めまして、コメントありがとうございます。
懸垂をした日をトレーニング日として食事を摂っても良いと思います。
ちゃわるんさんの実践内容すべてを知らないので、それで結果が出れば良いんですが、少し気になったことを書き出してみます。
■ 懸垂だけでなく全身トレーニングできているか?
■ 筋力アップが望めるほどの強度を確保できているか?
■ 肉体改造よりも減量か増量に専念した方が効率的ではないか?
(懸垂が30回できるのは初心者ではありません。そこから同時進行を狙うのはカンタンではありません。)
まずは、十分なトレーニング内容を確保するのが先決でしょうね。その上で、いまの食事設定でうまく行くか様子を見てみると良いと思います。
ガンバってください^^
なるほど。。確かにトレーニングをはじめた当初に比べて体の変化はゆっくりしてきたように感じます。今はお腹周りの脂肪を落とす事を最優先に考えているので、減量にシフトチェンジする事を選択肢に入れつつ、トレーニング内容の確保に努めたいと思います。
ありがとうございました!
Training with a belt requires less work of the abs. Thus, if you wish to train your abs then you are best off not using a belt. If you progress with the weights slowly and keep your form tight then this is a perfectly safe way to train.
At some point will there become a need to wear a belt? Yes, but arguably not until you’re deadlifting well over 200kg. Train your natural belt – your abs.
Finally, in future if you wish to have a response then please use your name.
aaaa さん
ベルトを使うと腹筋への負荷が小さくなるので、腹筋を鍛えるにはベルトは使わない方が良いですね。フォームをしっかり押さえて重量をゆっくり伸ばして行けば、十分に安全を確保できます。
たしかに重量が伸びて行けばベルトが必要になるポイントが出てきますが、たぶんデッドリフトで200キロを大きく超えるくらいまでは必要ないでしょう。ベルト無しで腹筋が強くなれば、自然とベルトの役目を果たしてくれます。
最後にコメント欄で返信が欲しい場合は、ご自身の名前を入れてください。お願いします。
丁寧な回答をありがとうございます
当分はベルトが必要なさそうです。
失礼しました。
コメント頂いていたのに気付くのが少し遅くなってしまいました。
またいつでも遊びに来てください^^
自重以上のウェイトを扱う場合はリフティングベルトなどをした方がいいのでしょうか?
腹筋がメニューにないので、ベルトはしないほうがいいのでしょうか?