今日は食事制限が筋肥大に与える影響に関するお話です。
体脂肪を落とすためにはカロリー収支をマイナスにすることが必要です。しかし、カロリーが不足すると体脂肪だけではなく筋肉が分解されてしまう可能性もあります。
このメルマガを読んでくれる人は筋トレを頑張っている人が多いかと思います。体脂肪は落としたいけど、筋肉は落としたくないのが減量の悩ましいところです。
食事制限が筋肉に与える影響に関する研究が行われていて、2021年には過去の研究をまとめた論文が発表されました。
この論文によると、カロリー収支のマイナス幅が大きくなるほど筋肉が失われやすくなるようです。逆に言うと、カロリー制限を小さくすると悪影響は少ないということです。
△ 過去の研究結果のまとめグラフ
このデータを見ると、カロリー収支のマイナス幅が500kcalを超えると筋肉を維持するのが難しくなるようです。
これを減量ペースに換算すると、1週間に体重を500g落とすくらいになります。これは一般的な範囲のペースです。
ただ、この減量ペースで筋肉が落ちるかは個人差もあります。体重・体脂肪率が高い状態だと筋肉が落ちるリスクは小さくなります。逆に、限界ギリギリまで絞ろうとすると筋肉を維持するのは難しくなっていきます。
個人に合わせたペース設定については「肉体改造のピラミッド / 栄養編」で詳しく解説しました。手元に本がある方は第二章を参考にされてください。
減量を始めるときには、短期間でガツンと落とし切ってやろうと気合いを入れる人が少なくありません。ヤル気があるのは良いのですが、実際には食事制限が苦しくなったり、筋肉が落ちやすくなったりとデメリットも多いです。
身体を変えるのは長い時間がかかるものです。減量ペースを急いでもせいぜい1〜2ヶ月程度の短縮にしかなりません。
減量するときにはゆっくりペースで体脂肪を落とすのがオススメです。特定の日までに減量を終えたいという目標がある人は、早めから減量スケジュールを考えましょう。
AthleteBodyのパーソナルコーチングでは、こういった研究結果を踏まえて、個人の目標に合わせたプログラムを提供しています。いま数名コーチングに空きがあります。ご興味のある方はご相談ください。
2025/4/18 文責:八百 健吾