カロリー収支がプラスになると、身体はあまったエネルギーを体脂肪として蓄積します。
このとき、食事から摂ったたんぱく質、炭水化物、脂肪は扱われ方に違いがあります。各栄養素ごとに体脂肪として蓄積される優先順位があります。また、各栄養素を体脂肪として蓄積するプロセスで、いくらかエネルギーが消費されます。
体脂肪として蓄積される優先順位とエネルギーロス
優先順位1位:脂肪
カロリー収支がプラスになったとき、食事から摂った脂肪が最も優先的に体脂肪として蓄積されます。蓄積のプロセスで消費されるエネルギーは2%程度と言われます。
優先順位2位:炭水化物
食事から摂った脂肪が体脂肪になったあと、まだ余剰カロリーがあって、さらにグリコーゲンの補充が必要ない場合に、炭水化物が体脂肪として蓄積されます。蓄積のプロセスで消費されるエネルギーは25〜28%程度と言われます。
優先順位3位:たんぱく質
ヒトの身体のメカニズムとしては、たんぱく質を体脂肪として蓄積することは可能ですが、脂肪と炭水化物が優先されることから、実生活で起こることはほぼありません。
摂取パターンごとの体脂肪蓄積イメージ
上記の優先順位と、体脂肪を蓄積するプロセスで消費されるエネルギーをイメージにすると以下のようになります。
食事から摂った脂肪が蓄積される場合
- 脂肪で摂ったカロリーが、余剰カロリーと等しいか、それ以上多い場合。
- 食事から摂った脂肪が優先的に体脂肪として蓄積される。
- 脂肪が蓄積されるプロセスでエネルギーが2%程度消費される。
食事から摂った脂肪と炭水化物が蓄積される場合
- 余剰カロリーに脂肪と炭水化物が食い込む場合。
- 食事から摂った脂肪がやはり優先的に体脂肪として蓄積される。
- そのあと、消費しきれなかった炭水化物が脂肪に変換され、体脂肪として蓄積される。このプロセスでエネルギーが約25%消費される。
食事から摂った炭水化物だけが蓄積される場合
- 余剰カロリーに食い込むのが炭水化物だけの場合。
- 消費しきれなかった炭水化物が脂肪に変換され、体脂肪として蓄積される。このプロセスでエネルギーが約25%消費される。
- 食事から脂肪を摂っていない場合ということになるので非現実的。
どうすれば良いのか?
あくまでもイメージです
ここで紹介した画像は、できるだけシンプルに捉えてもらうために作ったイメージです。実際には、1回の食事や1日の食事で摂る栄養素配分で体形が決まることはありません。前後に食べた物や、体内のエネルギー状況によっても、食事から得られたエネルギーの使われ方は変わります。
自分に合った食事設定を考える
脂肪は体内で重要な役割を果たしています。食事から摂った脂肪はスムーズに体脂肪になるからと言って、脂肪を完全に削ってしまうのは得策ではありません。
また、炭水化物の摂取量が増えると、炭水化物が優先的に燃焼されるので、いまある体脂肪は燃焼されにくくなります。どれか1種類の栄養素ばかりを摂ったり、逆に避けたりしても体形改善に効率的とは言えず、長く続けることが難しくなるので、理想の身体にたどり着くのが難しくなります。
自分に合ったカロリー摂取量を考え、その中で、自分に合った三大栄要素の配分を考えるようにしましょう!