使える筋肉と使えない筋肉という迷信

投稿者 : 岡田 隆

AthleteBody.jp 使える筋肉と使えない筋肉筋肥大について語るときに、「ウェイトトレーニングで作った筋肉とスポーツで鍛えられた筋肉はちがう」と言われることがあります。ハッキリ言ってこれは迷信です。
例えば、野球で太くなった筋肉とウェイトトレーニングで同じだけ太くなった筋肉をそれぞれ切り取って比べてみると筋力は同じになります。どのような方法で鍛えても私たちの身体にとって筋肉は筋肉なのです。

スポーツのスキル練習と身体づくり

スポーツを始めてすぐの頃は、動きに慣れていなくて、いろんな筋肉にムダな力が入ってしまいがちです。体力レベルも低いので、スポーツの練習を通じて結果的に筋力・筋肉量・心肺機能が伸びることはあります。
スポーツを続けると、動きに慣れて、身体にムダな力が入らなくなります。筋力・筋肉量も多少は伸びてきますが、筋力レベルが高くなるとスポーツ練習で掛かる相対的な負荷が下がるので、さらに伸ばして行くのは難しくなっていきます。逆に言うと、スポーツを始めてすぐの頃は、スポーツ練習だけで筋力も伸ばせてしまうくらい弱いということです。

一般のスポーツジムなどでよくあるボクササイズなんていうのは、まさにこの段階にあります。運動不足で体力レベルの低い一般人に有酸素運動をさせることで、心肺機能を伸ばしたり、体脂肪を落とすことを狙った「ボクシング風」の運動で、ボクシングのスキル練習が本来の目的ではありません。

スポーツの競技力を伸ばすには、スキル練習が最も重要です。同時に筋力や心肺機能を伸ばすことができれば効率的かもしれませんが、実際にそれができるのは体力レベルが低い場合に限られます。体力レベルの高い人でもスキル練習で身体に非常に高い負荷が掛かれば、体力が伸びるかもしれませんが、理想的な身体の動きが維持できないくらい体力を削られるということになるので、質の高いスキル練習ができなくなってしまいます。
つまり、アスリートにとって最も重要なスポーツのスキル練習の質を高めるためにも、体力づくりは、スキル練習とは別に行うべきだということになります。

柔道とウェイトトレーニング

私がトレーニング指導を行っている柔道の世界でも、「柔道で使う筋肉は柔道で作る」や「ウェイトトレーニングで作った筋肉で柔道は強くならない」という考えを持つ指導者は少なくありません。
実際に、60kg級~73kg級くらいの軽量級では、ウェイトトレーニングをせずに柔道の練習だけをしてきた選手でも、体重に対する除脂肪体重(筋肉量)が比較的高い傾向があります。
これは、軽量級の選手は、練習中や団体戦という無差別の試合で、自分よりも上の階級の選手を相手にする機会が多いことが要因です。日本柔道の軽量級が強いのは、このように柔道をしているだけで筋力・筋肉量を伸ばす効果が得られやすいということが背景にあります。

60kg級でオリンピック3連覇を果たした野村忠宏さんは、この端的な例です。野村さんの筋力トレーニングといえば綱登りをしたくらいだそうですが、野村さんの階級は最軽量で、練習相手は自分より大きな選手ばかりだったので、柔道だけで十分に戦える身体を作ることができたのです。(注:野村さんは技術的にも身体的にも天才であり、軽量級の選手はすべて柔道だけしていれば良いということではありません。)
一方で、日本の重量級の選手は自分より大きな相手と練習をする機会は限られます。海外の大きな選手を相手に世界レベルで結果を出すには、柔道だけでなく、トレーニングで体力面の強化を図らないと軽量級と同じような状況を作れません。

また、柔道に必要な筋力がすべて練習の中で鍛えられるとは限りません。例えば、相手の投げ技を防ぐことに意識が集中しがちな選手は、投げ技を防ぐために使う筋肉ばかりが鍛えられ、自ら投げを打つための筋力は練習で十分に伸ばせない可能性があります。練習にはこういったランダム性があることも理解しておく必要があります。
つまり、筋力トレーニングに限らず他の補強も含めて、高いレベルを目指すには柔道以外に体力を追い込む場を作らないと、勝てる身体を作れないということです。

筋肥大・筋力・筋パワー(瞬発力)

ウェイトトレーニングで筋肉を鍛えることで伸ばせる3つの要素として、「筋肥大・筋力・筋パワー(瞬発力)」があります。その中でも、ボディビルのトレーニングは特に筋肥大にフォーカスしているという特徴があります。
アスリートの身体づくりでも、ベースになる筋肉量が十分でないと、高い筋力や筋パワーを出すことができないので、ボディビルのトレーニングは基礎づくりに非常に効果的になります。十分な筋肉量を作ることで、最大筋力を伸ばすことができ、筋力を伸ばすことが筋パワーを伸ばすことにつながります。
つまり、筋肉量を増やすところで留まるとスポーツ競技力を伸ばすには不十分で、ボディビルの筋肥大トレーニングだけでなく、筋力を伸ばすための高重量を使ったトレーニングや、クイックリフトと呼ばれる種目で筋パワーを伸ばすトレーニングも必要になってきます。

筋パワー向上には、クリーン&ジャークとスナッチという重量挙げ種目が効果的と言われます。柔道選手のトレーニングでは、筋パワー向上のためにクリーンを積極的に取り入れています。
ウェイトリフター(重量挙げ選手)の動きを見ていて思うのは、バーベルの軌道が非常に精密だということです。大きな重量を素早く動かす筋パワーのトレーニングでは、各種目を正確に行うテクニックが非常に重要です。ウェイトリフターは、バーベルを挙げること自体が競技なので、練習の中で行うクリーン&ジャーク、スナッチ、フロントスクワット、スクワット、デッドリフトといった種目は非常に高いテクニックを持っています。

一般的に、筋パワーを鍛えるトレーニングとボディビルのトレーニングが結び付けて語られることはあまりないですが、私はボディビルのトレーニングを取り入れることで、筋パワーを鍛えるトレーニングにも良い影響があると考えています。
ボディビルダーのトレーニングを見ていて感じるのは、全身を鍛え分けるために、あらゆる種目で動きが正確だということです。例えば、ベントオーバーロウで背中の狙った部位に効かせるというのは、かなりレベルの高いテクニックです。それをうまくコントロールできるようになれば、チーティングを使って爆発的な動きをすることも可能になります。

筋パワーを鍛えられるのは、クリーンとスナッチだけではありません。ボディビルのトレーニング種目の第一の目的は筋肉量を増やして身体のベースを作ることですが、これらの種目で動作を正確に行えるようになれば、ウェイトを爆発的に挙げることで安全かつ効果的に全身の筋パワー向上を図ることができます。
そういう意味で、ボディビルのトレーニングを取り入れて、筋肉量とテクニックのベースを作ることがアスリートの身体能力向上にも有効だということです。

トレーニング効果をスポーツ競技力に転化する

体力レベルに合わせた身体の使い方

ここまで話したように、筋力トレーニングで身体能力を上げることが、競技力に結びつかないと考えるスポーツ指導者もいます。一方で、例えば井上康生監督は「うまい選手はトレーニングして身体が強くなれば柔道も強くなりますよ」と言われます。
しかし、トレーニングで筋力が上がると、その筋力に自分が対応できなくなることがあります。自分の身体が変わっていくので、いままでと同じ身体の使い方が必ずしも最適だとは言えなくなるのです。強い身体には強い身体、弱い身体には弱い身体に合ったテクニックがあり、自分の身体に最適なテクニックを探していく練習が必要になります。これは、トレーニングコーチとスキルコーチの目がないと難しい作業になると思います。

柔道日本チャンピオンにまでなった私の友人がおもしろいことを言っていました。

ウェイトトレーニングをして身体が強くなると、いままで一歩踏み出して投げていたところが、半歩踏み出すだけで投げられるようになった。半歩踏み出すだけで投げられるのは良いんだけど、これが身体に染み付くと本当に強い人と対戦するときに一歩踏み出さなくなって投げられなくなった。

つまり、いまの自分の身体と、その身体に合ったテクニックを絶えず模索し続ける繊細なスキル練習が必要なんだと思います。スキル練習はそれだけ奥が深いものなので、練習に体力を伸ばすなんてことを求めるのではなく、動作に集中するべきだということです。
トレーニングで筋力・筋肉量が伸びれば、それだけ体力に余裕ができるので、良い練習をする土台ができます。良い練習を積み重ねられる体力ができるだけでもトレーニングの効果があったと言えるのだと思います。

トレーニングコーチとスキルコーチの関係

トレーニングの効果を練習の中で測る場面では、トレーニングコーチとスキルコーチがしっかりコミュニケーションを取ることが重要だと感じます。
陸上や水泳のように動きが一定のスポーツでは、トレーニング効果が感じられないという問題は少ないと思いますが、格闘技やボールスポーツでは試合ごとに動き方も対戦相手も変わるので、トレーニングの効果が出ているのか判断しづらいことも出てきます。

例えば、柔道では「投げる力が弱いから、投げ切る筋力を鍛えて欲しい」というようなリクエストを受けることがあります。しかし、実際には筋力の問題ではなく、上に書いたように「半歩しか踏み出していない」ことが原因かもしれません。
ここはケースバイケースなので、トレーニングコーチとスキルコーチがしっかり話し合える関係を保っていることが選手にとって一番幸せな結果につながるのだと思います。

さいごに

フィットネス業界の課題はメディアのあり方

こういうサイトを読んで勉強しようという人の多くはトレーニング初心者の方だと思います。
しかし、AthleteBody.jpのように、十分な知識のない人でも何に注意してどういう順番で取り組めば良いか分かるように配慮して情報を発信しているメディアというのは、フィットネス業界にはほとんどありません。
この記事の「使える筋肉と使えない筋肉」という迷信もそうですが、他にもテレビのように影響力の強いメディアが、「バナナを食べたらヤセる」というような良い加減な情報を流すので、一般の人たちがフィットネス業界のウソに惑わされてまちがったことばかりしてしまうという状況がひどいと思っています。
マスコミが変わるのが一番だと思いますが、なかなか期待できないので、読み手側が知識を持って情報を判別して、自分を守ることができるようになるのが大切なんだと思います。

文責:八百

岡田准教授も太鼓判!

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筋力・筋肉量を伸ばすにはナニが必要か?
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岡田 隆

岡田 隆

日本体育大学体育学部准教授。理学療法士。
大学准教授としてトレーナーを育成する傍ら、日本オリンピック委員会強化スタッフとして、柔道日本代表チームのトレーニング指導を行う。自ら現役ボディビルダーとしても活動しており、2014年東京オープンボディビル選手権70kg級で優勝。
ボディビルに対するマイナスイメージを解消し、ボディビルのノウハウが一般人・アスリートを問わず広く役立てられるよう幅広い活動を行っている。
岡田 隆
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コメント

  1. 自分も同感です!
    私もトレーニングが好きで、よくmuscle&fitnessを読んだり、ネットで調べたり、セミナーに行ったりしています。(去年にネスタのパーソナルトレーナーの資格を取り、この間、TRXのセミナーに行きました!)
    現在、スポーツ用品の量販店でバイトをしているのですが、サプリメントの販売時や試飲会時に、やはり未だに良く”筋トレで付けた筋肉は使えない”、”プロテインを飲むとムキムキになってしまう”、”筋トレすると背が伸びない”みたいな事を言われます。
    使える、使えないかは神経系統の伝達の問題と偏ったトレーニングじゃないかと考えてました。
    今の時代は昔に比べ様々なトレーニング器具、方法があります。(ケトルベル、タイヤフリップ、スレッドみたいな器具や、クロスフィットトレーニングとか)
    なので、ウェイトトレーニングを同じやり方、メニューでずっとやるより、周期的にサーキットトレーニングをやったり、筋持久力をメインにしたり、ボディーウェイトだけとか、体操的トレーニングを入れたりと、色々なトレーニングに挑戦した方が楽しく続けるし、自分にもプラスになると思います。
    その中で自分に合わないなーとか、効果が感じれなかった方法や器具は、無くしていけば良いと思います。(ジークンドーみたいな考え方)
    ただ、まだ日本にはそういった器具や、トレーニングが出来る施設が少ないのが現状ですが・・

    長々、文章力の乏しい文失礼しました。

    1. 八百 健吾

      鈴木さん、こんにちは!コメントありがとうございます。

      >色々なトレーニングに挑戦した方が楽しく続けるし、自分にもプラスになる
      楽しく続けるという意味では、いろんな物を試してみるのが良い人はいると思います。

      >自分に合わないなーとか〜無くしていけば良い
      自分に合うかや効果が出ているかという判断には、しばらく続けてみることが必要な場面も多いので、長期的な目標を見失わないことは必要かなと思います。
      その上で、目標達成のための手段に変更があるのは構わないのかなと思います。

      >日本にはそういった器具や、トレーニングが出来る施設が少ないのが現状
      そうですね。どんなトレーニング方法でも設備だけでなく、十分な指導ができる人材も多くないのかなと思います。

  2. 田中 太郎

    僕は以前までは筋トレして筋トレすると動きが遅くなるだろうと考えていました。根拠としてはボディビルダーがオリンピックで金メダルをとっていないからです。
    しかしとある本をよんで考えが変わりました。ボディビルとアスリートのための筋トレというのは根本的なところは一緒であるとわかりました。そしてアスリートはハイクリーンなどのクイックリフト、プライオメトリクスなどを取り入れて瞬発力をあげる。アスリートとボディビルダの違いはこの工程にあると理解して今ではbig3やハイクリーンを中心としてトレーニングしてます。実際自分自身の動きが速くなってきました。
    今の日本(日本限定かは知らないですが…)ではやたら体幹トレがもてはやされているため、失礼ですがこういう素晴らしい記事が埋もれていってしまっているように思います。適切な方法で筋トレを行えばパフォーマンスは上がるということがもっと日本中に広まればいいなと思いました。
    記事の更新頑張ってください!

    1. 田中 太郎

      連続で申し訳ございません。
      この記事でプライオメトリクストレーニングに関して言及されていなかったので少し不安になり質問させていただきます。
      十分な筋力(ベンチプレスのmaxが自分の体重、スクワットのmaxが自分の体重の1.5倍程度)あるとして、プライオメトリクストレーニングを行うことは、瞬発力向上に有益であるかどうかです。
      お手数ですがよろしくお願いいたします。

      1. 八百 健吾

        田中さん、こんにちは。コメントありがとうございます。

        田中さんの目的にもよると思いますが、プライオメトリクスはウェイトリフティング種目の代用として使われることもあるようです。
        このサイトで力を入れてカバーしている内容ではないので、参考になりそうな記事を紹介しておきます。

  3. こんばんは
    いつもコラムを見て勉強させていただいてます。

    今回のテーマから少しはなれているのですが、
    長い間悩んでいる事があったので質問させていただきます。

    大学で柔道をしていて、階級を下げようと
    考えています。

    73kgから66kgへと考えています。

    階級変更を考えた理由
    ・格闘技をするに当たって骨格的に66kgがベストだと指摘
     を頂いた。
    ・体脂肪率が高い

    迷っている理由
    ・柔道の競技性
    ・階級変更によるストレス

    このような理由で階級変更を悩んでいました。

    百八先生は変更したほうが良いと
    思いますでしょうか?
    また先生が考えるメリットデメリットを
    教えて頂ければ幸いです。

    身長167cm
    除脂肪量62kg
    体重77kg
    シーズン8ヶ月後

    1. 八百 健吾

      たなかさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

      コメント欄のやりとりで分かる範囲の情報で確定的なことは言えないんですが、考えられる範囲でお答えしておきますね。
      まず、体脂肪量や除脂肪量は正確に求めることはできませんが、除脂肪量62kgだとして、単純に体脂肪だけを落として66kgまで体重を絞るとすると、体脂肪率6%になります。
      これはギリギリまで絞れた状態になりますが、減量がキツくて力が出なくなったり、筋肉量がいくらか落ちてしまうリスクが大きくなると思います。

      たなかさんにまだ筋肉を増やせる余地があるとすれば、ここからの8ヶ月間ジリジリと体脂肪を落として筋肉量を上げるように考えるのが良いかもしれません。
      例えば体脂肪が7kg落ちて筋肉が3kg増えれば、体重73kg、除脂肪量65kg、体脂肪率11%となり、適度に絞れた上でいまより筋力・筋肉量が上がっている可能性も考えられるかもしれません。

      上に挙げた数字はあくまで例えで、実際にそういう進め方ができるかコメント欄の情報だけではハッキリ言えません。ウチは柔道に関しては素人なので、なにが柔道にとってプラスになるか柔道コーチともしっかり話し合われてください。
      ガンバってください^^

  4. 質問があります。
    高重量で集中できて、ボリュームも稼げる点からクラスターセットに興味があるのですが、代謝性負荷が小さいので、 連続でレップをこなす一般的なセットに比べて筋肥大の効果は薄いのではないかと思うのですがどうですか?

    1. こんにちは。コメントありがとうございます。

      >連続でレップをこなす一般的なセットに比べて
      どういう比べ方をするかによるでしょうね。
      筋肥大を目的とするなら全体のボリュームが重要になりますが、シンプルにセット数を追加することでもボリュームを上げられます。
      高重量を使えることもひとつの要素なので、それが良いか悪いかというより、にしけんさんのトレーニングの目的に噛み合うかどうかを考えるところだと思います。

  5. 日本で特にボディビルディングへの誤解や偏見が多いのは
    僕としての考えですがボディビルや筋トレは努力や頑張りが結果に直結すると考える人が多いような気がしますハードにトレーニングしてプロテインパウダーや鳥のささ身等の栄養や休息に気を遣えばトップレベルになれると考える人も少なくないと思います。でも現実は残酷でやはり遺伝的素質が
    トップレベルの人には当然あります。そこから嫉妬、更に筋肉アレルギーや憎悪までネガティブな
    思考を持つ人もいるのかもしれませね。

    1. 八百 健吾

      kenさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

      >ハードにトレーニングして〜栄養や休息に気を遣えば
      自分自身の身体づくりを前に進めるという意味では、おっしゃるような基本を押さえるのが重要なのは誰にとっても共通ですが、その上でどういう結果が出るかはもちろん個人差があるので、他の人と比べて不満やストレスを感じてしまうとそういう感覚になる人もいるのかもしれませんね。
      個人的には、ウェイトトレーニングをしたことがなかったり、興味がなかったりする人の心無い声で、普通に頑張ろうとしている人の気持ちがブレてしまうことになるのは残念だなぁと思います。

  6. いつもとても参考になります!
    トレーニングコーチとスキルコーチの記事はとてもわかりやすかったです、一つきになっているのですがスポーツ選手のトレーニングには、チューブを使ったトレーニングや体の反動を使ったトレーニングをよく見ます。クリーンやマッスルアップ、ベンチプレス、スクワットにチューブをかけて結構チートをかけてやっているのには、大きくどのような効果があるのか、また高重量のトレーニングとの違い、高重量とどういった組み合わせがいいのかなどの記事が見てみたいです。

    1. 八百 健吾

      ko Gさん、こんにちは。

      いろんな種目をあげられましたが、それぞれに目的が違ってきますね。
      さらにアスリートと言っても競技や選手によってニーズは変わってくるので、ひとくくりに答えを出せないところだと思います。
      いろんな要素が混ざってぼんやり疑問に感じられているのかなという印象を受けました。
      それぞれについて知識を深めると頭の中でつながっていくかもしれません。

  7. 初めてのコメントです。
    記事とは関係ないのですが、学校の論文でボディビルのアナボリック使用について書いています。

    そこで質問なのですが、
    各国のアナボリックステロイドの法律について教えて頂きたいです。
    米国では所持、販売が違法と出てきましたが本当なのでしょうか。医者の処方箋があれば使用可能なのは知っています。
    日本では所有に関して合法、同じように処方箋があれば使用可能だそうですね。

    調べたのですが参考資料などが中々出てきません。
    他の国でどのように扱っているのか、また資料など教えて頂けたら幸いです。
    宜しくお願いします。

    1. 和泉さん、初めまして。

      国によって何にどういう制約があるかは違いがあるようですね。
      英語のWikipediaページに記述がありました。情報元へのリンクもリストされているので役に立つかもしれません。
      アナボリックステロイドも法律も論文のお手伝いもこのサイトの趣旨ではないのでこれ以上の詳細はご自身で調べられてください。

      うまくいくと良いですね。

  8. ジャッキー

    こんにちは。今回も面白い記事でした。ありがとうございます。

    >筋肉量を上げることが筋力を上げる土台になり、筋力を上げることが筋パワーを上げる土台になります。逆に筋肉量が変わらないと、筋力も筋パワーも伸び代が限られてしまいます

    一般的な誤解を解くのにわかりやすい表現に感じます。このピラミッドと、さらに競技に特化したスキル練習でその競技に合った筋肉の使いこなしが出来るようになっていくというイメージが図式化されるとよりわかりやすいなぁと思いました。
    競技練習だけの場合と並べて比較図になっていたりしても面白いかもしれないですね。

    すみません。思いつきまま書いてしまいました。日本人がもっと世界で活躍してもらいたいので筋肉や筋トレに対する誤解の解消が進んでいってほしいです。

    これからも記事楽しみにしています。

    1. ジャッキーさん、コメント欄までしっかり読んでもらってありがとうございます。

      >図式化されるとよりわかりやすいなぁ
      なるほどと思いました。こういう発想はなかったのですが、良いイメージがわけばぜひやってみようと思います。

      これからもよろしくお願いします^^

  9. 私は友人と「使える筋肉、使えない筋肉」や「あの人筋トレしてからダメになったよね」などの話をする時に、よくバイクとライダーの関係で例えるのですが・・・

    排気量が大きくて速いはずのバイクに乗っても、ライダーが未熟であれば遅いように、
    筋肉が大きくても、競技におけるスキルが未熟・自分自身の身体を扱うスキルが未熟だと競技では活かされない。

    バイクがいろんなパーツで出来上がっていて、一つを換えるとバランスが崩れるように、
    ワークアウトによって筋肉が大きくなったら、その身体の使い方・競技におけるスキルを見直さなくてはいけない、というと大体の人が納得してくれます。

    こんなイメージで合ってますか??

    1. norioさん、こんにちは。

      バイクとライダーの例え話、なるほどと思いました。実はボクもアンディも趣味でバイクに乗るので、おっしゃることよく分かります。
      排気量、馬力、トルク、車重なんかの要素とそれを扱うライダー側の技術という図式は捉えやすい人(特に男子)は多いかもしれないですね。

      おもしろいお話ありがとうございます^^

  10. 八百さん

    どこぞのニュースサイトか何かで下記の実験を元にした記事を見たことがあります。
    http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26388513

    ボディビルダーの筋繊維あたりのパワーは、一般人とさほど変わらないという結論だったと思います。(うろ覚え)
    そういうのだけを切り出せば、狭い意味ではつかえない筋肉と解釈することもできると思います。

    ただ、低ー中重量x高回数のトレーニングをしているボディビルダーを対象にしているので
    高重量のトレーニングをしているボディビルダーだと違う結果になりそうと思ってますが。

    正しいことを伝えるのでは、読者にとって心地よくないことが多く、
    興味関心を引くことを伝えるのでは、正しくないことや難しいことも多い。
    正しい知識を、興味関心を引き付け、分かりやすく伝えること。
    それを継続することは大変な労力かと想像します。
    AthleteBody.jpの運営も大変かと思いますが、これからも記事を楽しみに待っております。

    こよ

    1. こよさん、こんにちは。

      >正しいことを伝えるのでは〜大変な労力かと想像します。
      ありがとうございます。できるだけ幅広い人に役に立つ情報が気持ち良く読めるサイト作りをしたいと思っています。
      バランス感覚を大事にしないとなーと思うんですが、「言うは易し」なところもあるので、長く読んでもらっているこよさんにこう言ってもらえると本当に励みになります。

      リンクしてもらった研究ですが、オープンアクセスで全文(英語)が読めるようになっていますね。レビュー記事(英語)もあるようです。

      Power athleteという表現になっていますが、パワーリフターのような高重量・低ボリュームのトレーニングをしている被験者と、ボディビルダーと、トレーニングをしていない被験者の比較ということです。
      ボクが読んだままコメントしようかと思いましたが、万全を期すためにEric Helmsに話を聞いてみました。

      1. Of course Olympic Judo athletes should not be training like bodybuilders because they are not bodybuilders. However, building muscle mass most certainly is an important component to any program designed to develop muscular strength, power or endurance, which all of utmost importance to an athlete. An athlete only trains for muscular hypertrophy as a way to enhance training for strength, power or endurance. A bodybuilder only trains for strength or endurance to allow them to more effectively train for size, while an athlete does the opposite.
        So any study that shows a bodybuilder not having functional capacity is not a knock against hypertrophy training, it is simply proof of the principle of specificity. Hopefully this helps!

        1. Ericのコメントを訳しておきます。

          === ここから訳文 ===
          オリンピック代表の柔道選手はボディビルダーではないので、完全にボディビルダーのようなトレーニングをするべきではありません。
          しかし、アスリートにとって重要な筋力、筋パワー、持久力を伸ばすのを目的にするプログラムにおいて、筋肉量を上げることは間違いなく重要な要素です。
          アスリートは筋力、筋パワー、持久力を伸ばすトレーニングの質を高めるために筋肥大トレーニングを行います。一方でボディビルダーは筋肥大トレーニングの質を高めるために筋力や持久力を伸ばすトレーニングを行います。アスリートとは反対です。
          つまり、ボディビルダーがファンクショナルでないと示す研究があっても、それは筋肥大トレーニングに問題があるということではなく、ただそこに特異性の原則が働いているという証でしかありません。参考になれば!
          === 訳文ここまで ===

          リンク先の研究からはなにかハッキリした結論を出せるわけではないようです。こういう特徴が生体組織診断にも現れるのは面白いなと思いましたが、狙った効果に合わせたトレーニングを行うのに変わりないということですね。
          岡田先生が、筋力を伸ばす高重量のトレーニングや、筋パワーを伸ばすクリーンなどを取り入れられているというのもこういうことですね。
          今回の記事内では触れませんでしたが、インタビューでは、持久力を伸ばすことを狙って腕がパンパンになるようなトレーニングも取り入れているというお話もありました。

          1. こよ様

            コメントありがとうございます。

            ボディビルには本当にいろいろなトレーニング方法がありますよね。
            1RMといった高重量を好んで扱うトップビルダーも知っています。
            ボディビルダーと言っても一括りにできないところも研究結果に影響しそうですね。
            対象者を厳密に分けないとなかなか結論付ける事は難しいなーと感じました。
            今後の私自身の研究にも活用させていただきたいと思います。

            勉強になりました!
            ありがとうございました!

            1. 皆様

              丁寧にご返信、ありがとうございます。

              蛇足かしれませんが、日本語読める範囲内の論文レビュー紹介でも。
              英語で探せばたくさんあるのでしょうけど。

              <高強度VS中強度>
              タコライス研究日誌のべっきーさん
              http://www.tacokennisshi.com/?p=730#more-730

              <高強度(中?)VS低強度>
              http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25853914

              こうしてみると、高強度の方が全般的に良い結果がでていますね。
              AthleteBody.jpのどこかで書いてあったように、筋肥大は筋力向上に付随してくるように思います。

              1. 八百 健吾

                こよさん

                タコライス研究日誌の管理人は「ばっきー」さんですね。「べっきー」さんではありません。

                もうひとつの論文レビューは内容がちょっと雑で、ウチとして応援したいサイトでもないので、論文へのリンク(英語)に差し替えました。
                この論文は「肉体改造のピラミッド 〜トレーニング編〜」の中でも参考文献として取り上げていますが、トレーニングの重量設定をどうするのが良いかは、ひとつの研究結果で答えを出せるものではありません。
                これひとつを抜き出して話をすると、状況に合わせて情報が有効活用されるよりも、読者さんの誤解につながる可能性があると思います。
                他サイト・論文へのリンクはご配慮いただけると幸いです。

  11. フェイスブックで記事を見つけて拝見させて頂きました。

    上記の記事を見る限り、『使える筋肉と使えない筋肉』は迷信ではないと言っているように聞こえるのですが、違うのでしょうか?

    そもそも、この言葉を聞いた多くの人は、使える筋肉も使えない筋肉も同じ筋肉であることは理解していると思うのですが。

    スポーツパフォーマンスにおいて、ボディビルダーが野球の動作に不慣れであるという事実は、いくら筋肉をつけても目的にあったトレーニング(スキルトレーニング等も含む)をしないとその筋肉は使えないという、正にこの言葉を意味しているのではないのでしょうか?

    1. 苦瓜さん、コメントありがとうございます。

      >この言葉を聞いた多くの人は、使える筋肉も使えない筋肉も同じ筋肉であることは理解していると思う
      今回の記事は、昨日の公開からすでに1万以上のページビューがありました。これだけ多くの方に読まれると、知識レベルも解釈の前提もさまざまですが、こういう認識を持っている人は多くないと思います。
      筋肥大を起こす方法を問わず「同じ筋肉である」という認識のない方もいれば、その先の「トレーニング効果の転移」という概念に触れたことのない方もいるかと思います。
      そのことが「ウェイトトレーニングで作った筋肉で柔道は強くならない」という発想につながるのだと思います。
      これは、岡田先生が実際に日本代表チームの指導をされる中で肌で感じられていることです。一般のフィットネスファンや筋力トレーニングに馴染みのない方には、さらに認識は薄くなると考えていいと思います。

      また、この記事はシリーズとして書かれたものの一部で、スポーツ競技力ということよりも、筋力トレーニングに主眼を置いています。
      苦瓜さんの解釈は「スキル練習でトレーニング効果の転移を図らないと、必ずしも競技力につながらない」という視点に立っているかと思いますが、この記事の論点は、鍛え方を問わず「筋肉に違いはない」というところにあります。

      苦瓜さんにとっては当然の知識だったかもしれませんが、記事へのアクセス数やFacebookでのシェア数などの反響を見ると、新鮮に感じられた方は少なくなかったのだと思います。
      そういう方にとっては、ネット上の誰でもアクセスできる場で、本格的にボディビルダーとして活動しつつ、トップアスリートのトレーニング指導をされている方の解説が読めるのは価値があると思います。
      これだけ言語化されることで認識が深まった方もいるのではないかと想像します。

      1. 苦瓜様

        コメントありがとうございます。

        >スポーツパフォーマンスにおいて、ボディビルダーが野球の動作に不慣れであるという事実は、いくら筋肉をつけても目的にあったトレーニング(スキルトレーニング等も含む)をしないとその筋肉は使えないという、正にこの言葉を意味しているのではないのでしょうか?

        筋肉に使える筋肉も使えない筋肉もない(筋肉は筋肉)、筋肉を使いこなせるかどうかだ、という事が言いたかったのですが、伝わりにくかったですかね。言葉が足りず申し訳ありません。

        競技を行うことでも筋肉はつきますが、限界がありますよね。また効率やその最大値を考えるとウエイトトレーニングには大きなメリットがあると考えます。
        結局全てのアスリートは競技の練習をするので、ウエイトトレーニングでつけた筋肉を使いこなせるようになっていきます。

        ウエイトトレーニングでつけた筋肉は使えない(使いこなせるようになっていくという点を無視している)と考えて、ウエイトトレーニングに取り組まない事はもったいないですよ、というメッセージにしたかったのです。

        言葉足らずで申し訳ありません。

  12. 記事中にもありますが、『ウェイトトレーニングで伸ばせる3つの要素「筋肥大・筋力・筋パワー(瞬発力)」』と書いてあると、詳しくない人たちは、それぞれが完全に独立した要素であり、別々に伸ばしていけるものだと思い込んでしまうのではないでしょうか?

    結果、ボディビルダーは、筋肥大だけして筋力や筋パワーは伸びていない「使えない筋肉」がついている、という誤解を生んでいるのではないかと思います。

    3つの要素は独立ではなく、筋力・筋パワーの向上には筋肥大が不可欠、という認識が広まれば、誤解も解けてくると思います。

    1. 山口さん、鋭いご指摘ありがとうございます。

      インタビューの中では前提知識として話が進んで、十分に話さなかった部分でした。あとから追記をしようか迷って迷って、そのままにしました。ここで補足しておきます。

      まず、記事の冒頭に「野球で太くなった筋肉とウェイトトレーニングで同じだけ太くなった筋肉をそれぞれ切り取って比べてみると筋力は同じになります」という話があります。最大筋力は筋肉の断面積に比例すると言われます。
      筋肉を動かす神経の発達や、実際に筋肉を使って力を出す動作に慣れていることなど、筋力に影響する要素はいくつかありますが、条件が同じであれば大きな筋肉の方が大きな力を出すことができます。また、筋肉量が変わらなければ、発揮できる筋力は頭打ちしてしまいます。

      スポーツでは筋力が強いだけではなく、ジャンプやスプリントなど、素早く瞬間的に大きな力を出せることが必要な場面がいろいろあります。(スポーツによって違いはありますが、一般論として。)
      この瞬間的に発揮する筋力のことを「筋パワー」と言います。一般的には「瞬発力」という言葉がよく使われます。筋力が伸びると瞬間的に発揮できる筋パワーも伸びていきます。
      筋肉量を上げることが筋力を上げる土台になり、筋力を上げることが筋パワーを上げる土台になります。逆に筋肉量が変わらないと、筋力も筋パワーも伸び代が限られてしまいます。
      特に筋力や筋パワーが重要になる柔道にボディビルのトレーニングを取り入れるというのは、上記のような順番で得られるトレーニング効果を狙ったものだということです。

      野球で鍛えてもウェイトトレーニングで鍛えても、人の身体の組織として筋肉の働きに違いがあるわけではないので、筋肉量のあるボディビルダーは、大きな筋力や筋パワーを発揮する身体能力のベースを持っているということです。
      バラエティ番組なんかで、ボディビルダーが不慣れな運動をやらされて、うまくできず「やっぱり使えない筋肉だ」なんて笑いの的にされるという子どものイジメのようなシーンがときどきありますが、これはボディビルダーがその運動に慣れていないことが主な要因で、サッカー選手が野球もうまいわけではないのと同じことです。

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